「SHINGEN~風林火山落日~」 (ハムレットより)

…を観てきました。

http://www.waki-gumi.com/shingen/top.html

出演者の鼓太郎さんの紹介です。12月に観た「THE FAMILY 絆」と同じく脇組さんの作品です。

「SHINGEN~風林火山落日~」 (ハムレットより)の主役は和泉元彌さん。今年の花粉症の症状はとてもひどくて、外に出たくない病のさなかなんですが、狂言の道を極めた人がどんな人なのか興味がありましたので、今日は体にむち打って見に行ったのでした。

時代劇とあって今まで観てきた作品と比べてとても芝居がかった台詞回しのように感じましたけど、ハムレットがどんな作品か知らない(オイオイ…)私にとっても、楽しめた作品でした。

冒頭に和泉元彌さんが舞を舞うパートがあるのですが、さすがだと思いましたよ。片足で立ってゆっくり回転するような仕草などを見ても、次元の高さを感じました。演技中の姿勢の保ち方もすごくて、すばらしかった。

劇中にはアクション・シーンもあって、若い女の子たちが相手に華麗にハイキック(足を体側に向かって直線的に割るサイドキックでした)を決めていましたが、見ていてちょっとうらやましい気がしました。かなり練習したのだと思いますが、軽々と足を開いてぴしっと相手の顔面あたりに決めています。もちろん、今の私にもできる動作なのですが、30代前半までの自分はソレをとても軽々とやっていました。今同じことをやろうとすると、かなり注意深くなります。以前より下半身の動きに抵抗を感じますし、その結果なかなか治りにくい怪我をしてしまう可能性が高いからです。

若い頃の私は中年以上の年齢層の空手の先生方の蹴りがとてもぎこちなく見えていました。正直、そういう蹴りを見せたいのだったら、もっと柔軟性を維持する努力をしましょうよ、と言いたくもなりました。でも、今になるとその先生方がそういう状況であったのもわからなくはないです。若い頃と同じ能力を40代半ばで維持しようとするとそれは大変なことなのだと。そういうものを失う代わりに、もっと別な方法で技を表現できるようにもなるのだということも今では理解しています。

ただ、努力次第ではかなりの能力を維持できると思っています。今の私は当時の師範の先生方と同じ年代になっていますけど、ずっと速くて高い蹴りを保っていますから。それでも、30代半ばまでの私と比べたら、正直劣ります。途中に起こした股関節や膝の故障の影響が大きいこともありますが…。

しかし、私が習った流派とは異なりますけど、年長の空手道師範の演武を拝見してみれば、「何を甘いことを言っているんですか?」なんて言われそうです。

香川政夫師範は1955年生まれと、私より10歳も年長でいらっしゃいますから、50代半ばですね。なのに、高さと正確さを兼ね備えた蹴りを保っていらっしゃるのがわかります。

今日の和泉元彌さんの演技も、若い共演者のみなさんのアクションもすばらしかった。私はどうしてもそのからだの使い方とか、技の演じ方とかに注目してしまいますけど、今回の観劇をきっかけにいろいろと反省点を見つけました。

私のキックも30代前半のレベルに近づけるように、再度努力してみようと思います。

作品そのものも迫力があってすばらしい出来ですよ。機会があるようでしたらぜひご覧ください。

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