チューブエクササイズといえば、リハビリなどのメディカルな目的から、高強度な筋力トレーニングまで、さまざまな用途に使われています。しかし、提供されている情報が少ないためか、一般においては必ずしも有効なエクササイズが行われているとはいいがたいと思います。
たとえば、動作と目的が全然一致していなかったり、フォーム自体が体に負担をかけるものであったり。また、設定されている負荷が低すぎることで「アンダートレーニング」となり、筋トレとしてやっている意味が全くなかったり。
この書籍で紹介されているのは、外見的な改善を主に目的としたプログラムです。つまり、いわゆる「筋トレ」をチューブで行えるように工夫したものですね。従来自重や、バーベル、ダンベルを使って行っていた種目をうまくチューブを利用した形に適用していると思います。また、座位でのひねり系運動も多数紹介されていて、チューブの特質をうまく活かしたプログラムであることがわかります。
ただ、具体的な負荷の指定などが遅れて紹介されるため、まずはチューブ選びの段階でどの程度の負荷を設定するために、どんなものを選べばいいのか、というところをわからないまま開始してしまう人もいるかもしれません。負荷設定や変更の方法などについて、もう少し詳しい解説があるといいかもしれないと思いました。
また、有酸素運動と無酸素運動の特徴を述べているところでは少々理論が古いようにも思えました。
写真などをみる限り、モデルさんのフォームもきちんとできているし、見やすくもあります。美容のための筋力トレーニングに興味がある人、もしくは従来の筋力トレーニング種目からチューブ種目への展開を考える人にとっては参考になる書籍だと思います。逆に、リハビリやリハビリ機器の置き換え、関節の安定、専門的過負荷(スポーツフォームに適用した負荷のかけ方)などを勉強しようと思ったら期待外れになるといえます。
筋力トレーニング系の展開を考える人は、ICOのパートナーサイトである「チューブ・トレーニング」のサイトを参考にしてみてください。
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