現在途中まで読んでいますが、最後まで読むかどうか迷っています。
運動前の「ストレッチ」は危険!! という衝撃的なうたい文句。実際、私自身は運動前の過度なストレッチングは危険だと思っていますし、お客様にもそのようにお伝えします。ストレッチング・プログラムが障害の原因になったのではないかと推測できるケースもいくつか見てきました。私が過去に起こしたスポーツ障害の大部分も、ストレッチングのやりすぎが原因だったりします。このため、ここ数年は運動前のストレッチングは私もあまり行っていません。
そのような実情から、ICOの中でもストレッチングについて述べるところで、再三その危険性についても指摘してきました。
しかし、それはストレッチングが「無価値なもの」「有害なもの」という決めつけを行うものではありません。ストレッチングについては、ICOの中で詳しく述べているのでこれくらいにしましょう。
私が興味を持ったのは、「運動前の」というただし書きがついていたことによります。「日本でもこういうことがテーマに上がるようになってきたのだな」という感慨があったことと、それに変わる「マッスルユニットトレーニング」に期待があって、この書籍を購入しました。
しかし、1/3ほど読み進めたところで、これ以上読むことによるメリットがあるのかどうか、迷い始めました。
まず、読者に基礎知識を教える部分でつまずいている感じなんですね。ここで引用するのはやめますが、「ミオシン」「アクチン」「速筋」「遅筋」あたりの記述を見ると、いろいろな話がごっちゃになっていることがわかります。
股割りがストレッチングではない、という記述についても、ほんとうにそう考えているようであれば、もしかしたら著者はストレッチングの考え方の一部しか理解していないのではないか? と思われてもしかたがないと思います。
おそらく書籍では本人の伝えたいことを1/10も表現できない、という状況もあるのでしょうが、基礎知識編あたりでつまずきがあると、そこから先を読む意欲がどうしてもそがれてしまいます。
今後、改めて読む機会を設けて再評価してみたいと思います。