かつて、著者が『格闘技通信』誌に連載していた内容を大幅に加筆訂正して1冊にまとめたものです。当時としてはまず表紙の写真からしてレアでしたが、中に掲載された情報も非常にめずらしいものばかりでした。私はこの本で初めてブルース・リーの血液型を知ったくらいです。
また、截拳道誕生のきっかけとなる伝説の試合についても、その当時の様子、後日談まで詳細に書かれていました。彼が挑戦者と対決するのに、なぜ自分の側の関係者をすべて外に出してしまったのか、疑問が残りますが(彼が一人で片付けたことを証明するため? あるいは弟子にとって都合の悪いことを見せたくなかったため)、とりあえず勝ったという結論になっています。その10年ほど前に同じ『格闘技通信』で紹介されたエピソードでは、挑戦者側が勝つといったストーリーもある、という話が紹介されていましたが…。
また、未亡人の本では、試合にはブルース・リー側の人間として、ジェームズ・リーが立ち会った、という話もありますので、本当のところの話についてはかなりぶれがあるようですね。
とにかく、人間および格闘家としてのブルース・リーの情報満載です。
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