今度こそ、やせられる—「心でやせる」科学

今度こそ、やせられる 「心でやせる科学」

今度こそ、やせられる―「心でやせる」科学 (ブルーバックス)

もともと私はウエイト・コントロールについては基礎的な知識を持っていました。
ウエイト・コントロールに重要なのは、摂取エネルギーと消費エネルギーのバランスであること。フィットネス・クラブのお客さん向けのプログラムとしては、Dr.モアハウスの減量法を基礎として提供してあげればいいということ。
もちろんそれはきわめてスタンダードなもので、実際に役立ったのですが、スポーツクラブを移籍する頃この書籍に出会って、その幅を広げることができたと思います。
この書籍は講談社ブルーバックスシリーズの中の一冊で、あくまで一般向けの読み物であり、またターゲットはかなり女性を意識していると思いますが、今読んでみてもとてもわかりやすい上に、紹介されている九州大学第一内科で開発された食事確立療法は気をつけるべき点がわずか3点しかなく、すぐにも実行できそうなところがすばらしいところです。食事確立療法は、行動修正療法を基礎に置いているのですが、日本人の現状に合わせてより敷居を低くし、実践的な内容になっていると思います。ですから、同じ行動を修正するプログラムでも手法は全く違ったものになっていますね。

私の場合は専門が運動ですから、運動を中心に置く、という点では食事確立療法とは決して相容れませんでしたが、食事確立療法の一つのプログラムである、1日4回の体重測定法は非常に有益なものでした。これは、この書籍だけでなく、いろいろなメディアで取り上げられていたのですが、これを記録するだけで、非常にわかりやすいグラフができあがってくるので、非常に自己分析がしやすいんです。実際、スポーツクラブで新しい減量法を導入した際は、この食事確立療法の体重測定法をしっかり取り入れさせていただきました。

さて、この書籍が出たのは1989年ですが、それ以前にブームになった減量法について、バッサリと切って捨てています。その中にはダイエット法のカリスマが標榜するダイエット法もいくつかあり、そのような方法に傾倒している人がこの書籍を読むと最初から不愉快な? 思いをするかもしれません。

Amazonで見る限り、もう廃刊になっているんでしょうか? 医師の監修と大変にユニークなライターさんの語り口で大変に楽しめる書籍なんですが、惜しいですね。

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