トレーニング革命

トレーニング革命

トレーニング革命

高校時代に競技力UPのために筋トレを始めてから、単に種目をこなせば目的の筋肉を発達させることができる、と考えていた私ですが、スポーツクラブでアルバイトを始めた頃、そういった認識を甘さを思い知ることになります。
1980年代半ばは、フィットネス・ブームによって日本各地にスポーツクラブ、フィットネスクラブが乱立した時期であり、私が初めてフィットネスインストラクターのアルバイトに応募したときも、200人以上の応募者がいたと聞いています。
しかし、当時のインストラクターと呼ばれる人たちの大部分が学生・フリーのアルバイトであり、ただ単に「最先端といわれるマシンの使い方」について「解説」をするだけの存在にすぎませんでした。このインストラクターを始めるか始めないかの頃、私が出会ったのが、この小山先生の「トレーニング革命」だったのです。この本が、私の「インストラクターとしての意識を根本から変えてしまった」といっても過言ではないでしょう。単に種目をこなすだけでは、一定以上の効果を得るのが難しく、障害を防ぐための重要な意識も高めることができないのです。
それまでの書籍は、たとえば「ベンチプレスでバーベルを支えるときは、手首を曲げないように」というレベルで表現していましたが、この書籍では「どの指をどういう風に使って、どういう方向に力を加えると手首が曲がらない」というレベルでの解説が行われているのです。
口で「手首を曲げないように」といえても、そのやり方を知らなければ顧客の「手首の固定方法」が正しいかどうかを評価することはできません。この書籍は本当の意味で私を自身の「無知」に向かい合わせてくれた貴重なものだといえます。

ただし、この書籍のみでは筋力トレーニングが本当に各種競技のパフォーマンスを向上させるのに確実に役立つのか、といった疑問を解決するまでには至らなかったことも事実です。後に、小山先生は「初動負荷理論」を発表されましたが、それによって私の疑問のいくつかも解決されたのですが、そのことについては先生のより新しい書籍を紹介させていただくときにでも。

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