妻に貸していたE5cが戻ってきたので、久々に聴いてみました。
すると、高域が澄んでいる感じはE500PTHのほうがありますが、低域の豊かさと迫力はE5cのほうが圧倒的でした。
実は、これらのカナル型イヤホンにおいては、装着の仕方もさることながら、フォーム・イヤパッドによっても大きく変わります。
最近まで、E500PTHは、「フォーム・イヤパッド」を使っていました。これは低反発スポンジのような素材で、耳穴の中でふくらんで遮音するタイプです。この素材を使うと、高域の澄んだ感じや高音部の解像感が強くなりますが、低音は引き締まった感じはするもののかなり抑え気味になります。このフォーム・イヤパッドが最近へたってきたので、「ソフト・フレックス・イヤパッド」のSサイズ(最小)に変更してみました。こちらは薄いゴムのような素材ですが、とたんに低音がふくらんでかなり豊かになることがわかりました。WWWで検索してみると各所で「とたんに音が変わる」というようなことが書いてありますが、本当にそれを実感できます。ただ、「フォーム・イヤパッド」と比較すると少し高域はぼやける、あるいは低音に隠される感じがしますね。
今日、久しぶりに聴いたE5cは「フレックス・イヤパッド」という、「ソフト・フレックス・イヤパッド」よりは厚みのある素材のイヤパッドを装着しています。この状態でE5cを聴くと、低音の迫力と豊かさはE500PTHを大きく上回っていました。
そこで、今日は同じ条件で聞き比べてみようと思い、イヤパッドの付け替えをしながらいくつかの曲を聴いてみました。プレーヤーは昨年末に購入したiPod 60GB。
「フォーム・イヤパッド」
E5c … 高域-中域が目立つが、低域がかなり不足しているように感じる
E500PTH … 高域がきれい。中域につやがある。低域は若干不足気味だが、引き締まった感じ。バランスはとれているかも。
「ソフト・フレックス・イヤパッド(S)」
E5c … 少し高域がぼける感じ。低域は非常に豊かだが、引き締まった感じが足りないかも。
E500PTH … E5cと似ているが、高域は「フォーム・イヤパッド」をつけたときに及ばないもののE5cよりは繊細さを感じる。低域は「フォーム・イヤパッド」装着時に比べてはるかに出る。
「フレックス・イヤパッド(S)」
E5c … とにかく低域の迫力がものすごい。E500PTH+「ソフト・フレックス・イヤパッド」より低域にメリハリがある。それでも、中高域がきちんと出ているのでバランスはとてもいい感じがする。少しだけ、中域が引っ込むかもしれない。
E500PTH … なんか、こりゃダメだ。音が均一に薄っぺらい感じ。きっときちんと装着できていないのだろう。
そんなわけで、今日試した中では「フレックス・イヤパッド」+E5cが最もバランスがとれているような気がしました。E5cの低音って、スゴかったんですね。ただ、日によっては「フォーム・イヤパッド」+E500PTHが最も心地よかったりするので、私の場合はその日の気分によっても大きな影響を受けるようです。