日本語入力

私は親指シフトキーボードを利用しています。

現在は、Windowsは10に、mac はmacOS Sierraにと、OSの仕様の大きな変更に伴って、親指シフト入力環境の維持にも工夫が必要となっています。

このキーボードはもともと、富士通OASYSシリーズに採用されたものですが、その後OASYSと日本語入力システムがx86系のOSに移植され、今でも一応、公式のサポート(Win 10は機能制限あり)が続けられます。

でも、不思議なことに公式のサポートがあるWindows環境より、有志の方々が提供されているツールを組み合わせて使うmac環境のほうが、入力と入力結果については私にとってはより快適なのです。

そのmac。先日、Karabiner-Elementsの古いバージョンをインストールして、USキーボード認識を解決したはずでした。でも、macOS Sierraアップデート後再起動したら、またもとに戻ってる…。

ということで解決策を探していたら、以前古いバージョンのインストールを紹介されていた記事に参考となる解決策が書かれていました。

Qiita
macOS Sierra + Karabiner-Elementsメモ - Qiita 中古の New MacBook (Early 2015) を手に入れた。キーボードはJIS。諸事情によりmacOS Sierraにアップグレードした後で KarabinerがmacOS Sier…

こちらは、Karabiner-Elementsのソースコードにパッチファイルを当てる方法が紹介されています。

patch.txt

私は最新のソースコードにパッチを当ててみようとしたのですが、ソースコードが大きく変わっていてパッチが当たりませんでした。

とりあえず

/src/share/hid_system_client.hpp

に書かれている

event.key.keyboardType

を探しだし、この値を45に書き換えれば良いようです。

event.key.keyboardType = 45;

なので、このパッチの内容と同じことを行い、コンパイルをし直します。

GitHub
GitHub - pqrs-org/Karabiner-Elements: Karabiner-Elements is a powerful utility for keyboard customiz... Karabiner-Elements is a powerful utility for keyboard customization on macOS Sierra (10.12) or later. - pqrs-org/Karabiner-Elements

の公式サイトを見る限り、Xcode 8+、Command Line Tools for Xcode、Boost 1.61.0+が必要となるようです。私は、前二者については最新版で行いました。最後のBoostについては、公式の案内にあるとおり、http://www.boost.org/からダウンロードしたヘッダファイル/opt/local/include/boost配下に置きました。

そして、Karabiner-Elements公式サイトからダウンロードしたソースコード(以前はgit cloneを使いましたが、今回はzipを試しました)を展開し、ターミナル(Terminal.app)でその中に移動して

./make-package.sh

のように実行したら、なんか変なエラーはいくつか出てましたけど、無事にパッケージ化できました。

親指シフトを実現しているLacailleも頻繁に改善が行われ、入力がより快適になっています。

あわせて読みたい

みなさん、本当にありがとうございます。

親指シフトキーボードとアップルワイヤレスキーボード

実は、現在私は親指シフト以外にローマ字入力もJISかな入力もタッチタイピングできるようになっています。そこで改めて思うのは、やはり親指シフト入力は快適だということ。

自分でキーを叩いていて感じるのは、タイピングのスピードそのものは親指シフト入力よりローマ字のほうが速いかも…ということ。ローマ字は母音以外の文字を入力するのに子音と母音のキーを最低2回続けて押しますが、そのコンビネーションが完全に出来上がっているためです。でも、日本語の同じ文章を入力していくと、親指シフト入力のほうが半分とは言わないまでも、それに近い時間で終了します。打鍵回数が減りミスが減ること、ミスをしても後退キー(Back Space)がホームポジションの右小指のとなりにあることもその理由の一つでしょう。

(実は親指シフトも一つの仮名文字を入力するのに2つのキーを押す必要があったりするのですが、こちらは2つを「続けて」ではなく「同時」に打鍵するのでタイミングとしては、一文字一打鍵のイメージとなります。)

かな入力を常用化していると、英語と日本語の入力が頭の中で分離できていて、それが自然になります。でも、そういう人がローマ字入力に切り替えて使うと、和製英語がどうもくせ者となるようで…。ブックと入力するにはbukkuですが、bookとタイプしてしまうのです。最新のIMなら、それを立ち上げたまま英文タイプをすれば「ブック」にも変換できるのかもしれませんが。

ということで、私の場合は少し遅くなりますけど、JISかな入力も使い分けます。でも、この方法も意外に拗音入力などのために小指でのシフト操作を使うことが多いのですね。併せて、一文字一打鍵の感覚が親指シフトと一緒なので、どうしてもときどき親指シフト入力のクセが出てきてしまい、違うキーが入力されたりも。

もう20年近く前になると思いますが、ネットにでタイピングのランキングサイトがあって、そこにはおそらくcgiか何かで動くプログラムが置いてありました。試しに入力してみたら、いきなりランキング2位になったことがあります(自慢。

ただ、1位の方は不動のチャンピオンらしく、有名な方で圧倒的な差があったことを覚えています。全然近づくことができませんでした。

このサイト、まだあるのかな…と思って探してみたのですが、日進月歩のこの世界、もう見当たらなくなっています。

最近の私はハードウエア側で配列をコントロールするキーボードではなく、ソフトウエア側で配列を切り替えるキーボードを使っているので、最近の新型ランキングサイトに参加するのも難しくなっていますが、20年前と比べると、キーボードのハードウエア、ソフトウエアの別だけでなく、加齢とともにタイピングスピードそのものも落ちていることを考えると、もう難しいのだろうなあ…。

 

 

 

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

目次