また詠春拳に救われたか

滾手

といっても護身に役だったとか、そういうわけではありません。

2年以上前に、若手のトレーナーのアドバイスで異なるフォームのバーベル・スクワットにチャレンジしてみたのですが、その時に腰をひどく痛めてしまいました。22歳のときにマシン・ショルダー・プレスで腰を痛めた時もなかなか改善せずに困りましたが、今回はもっとひどかった。
普段のストレッチング・プログラムを強化したり、体幹のトレーニングでバランスの調整をはかったり、ストレッチ・ポールを取り入れたりしましたが、この2年間に少しずつ悪化していくのがわかりました。22歳のときは寝ていれば楽でしたが、今回はどんな姿勢をとっても痛い。

しかし、1週間ほど前、その腰痛がほとんど解消されていることに気づきました。

この2年間のトレーニングで変わったことは、2ヶ月前に20代で習っていた中国武術の詠春拳の基本型である「小念頭」の練習をコンスタントに取り入れたことです。この型が重要なのは頭ではわかっていたのですが、フォームの修正くらいに使えばいいというくらいの位置づけで数ヶ月に1回くらいしかやっていなかったんですね。むしろ、高校時代に習った空手が懐かしく、その頃の型や分解については結構練習していましたが。3月にずっとサボっていた小念頭を毎日やるようにしました。
20代の頃は身長が170cmに満たず、O脚がひどくて猫背だったので、身長が2cm伸び、背部も脚もだいぶ伸びた現在では、感覚もだいぶ異なります。以前はどうしても足裏全体で体重を支えられず外側で支えるようにしていたのが、今は足裏全体が地面に据え付けられます。右足は若干外足気味かな? 背中も以前は全体的に丸まっていた気がしますが、今は頭頂から尾骨までがまっすぐに伸びた感じで、肘が安定し腹の力が自然に抜けます。それが新鮮でついはまっていたのですが、いつの間にか腰痛が消えていた、というわけです。

しかし、実はこの型の練習でひどい腰痛が収まったのは2度目なのです。
22歳の時の腰痛は、ストレッチや整体でも収まらなかったのですが、その後詠春拳のスクールに通い始めてこの型を熱心に行うようになったら、いつの間にか消えていたのです。このとき、兄弟子の方が「僕も腰痛はよくなったのですが、開始してしばらくは便秘と下痢が交互にくるなど、腹の調子が悪くなりました」といっていて、私も当時同じ体験をしました。そういえば私は今回も腹の不調がありましたが、便が固くなっても便秘というほどではありませんでしたね。

今回は腰痛解消目的でこの型の練習を再開したわけではありません。最近面識ができた医療系のトレーナーの方が武術を始めたという話に刺激を受け、私も自分が習ってきた型を再評価しようか、という気持ちで再開したのでした。

いずれにせよ、この型の練習のおかげで腰痛から解放されました。
これは20代の前半にきちんと型のフォームと意義を教えてくださった先生の力量が大きいと思います。ただカタチをこなすだけでは、筋バランスを改善できなかったかもしれない。
あとはこの型の再開のきっかけとなったトレーナーの方の体験談ですね。この方は人間が大きくて、また経歴もすごい。これからもいろいろと教えていただこうと思っています。

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