SHURE E5cを使う機会が極端に少なくなり、知人に譲ることになりました。
最後にじっくりと聞いてみたのですが、長く使っていないと音が固くなるのか、最初は固さを感じました。しかし、数時間使っていると、やはりすごい性能だなと改めて感心させられました。音の各要素の境目がハッキリしていて、すごく解像感が高いのです。普段使いのE500PTHと比較してみましたが、E500PTHがエイジングでE5cの1/4程度の時間が経過していないこともあるのか、E500PTHの音にはまだ若干のこもりがあるようにも感じました。今回何人かに聞き比べてもらいましたが、やはりE5cの解像感はすごい、とのことです。少し前に量販店でEtymotic Researchのインナーイヤー カナル型イヤフォンであるER-4Sを聞いてその中高音域のクリアさと解像感に驚いたのですが、復活させて何時間かならしたE5cもそれに近いレベルの解像感があるように感じました(もちろん音源次第だと思いますけど)。それに加えてE5cには力強い低音もあります。ER-4Sはちょっとこもり気味に感じる音源もなぜかクリアになってしまうので、そこはすごいと思います。日本の古いポップスを聞くのに、ER-4Sはちょっと欲しいなあ、と思ってしまっています。
もちろん、壊れて修理に出す前の、200時間程度経過したE500PTHの音質は、交換されて帰ってきた今使っているものよりもっとクリアだった記憶があるので、E500PTHは今後に期待します。
さて、SHUREのイヤフォンのラインナップ今年になって一新されました。それに伴い、新しいタイプのイヤパッドである「ソフト・フォーム・イヤパッド」も開発され、私もぜひ使ってみたいと思っていたのですが、なかなか入手することができずにいました。
しかし、この新しいパッドも単体での販売が開始されたようです。S/M/Lの3サイズがありますが、ネット通販を探してもなかなか在庫がなく、ヨドバシ.comにMサイズのみ在庫があったので、急いで注文しました。
今日届きましたので、早速E500PTHに装着して聞いたのですが、イイですね。これは。
何度かレビューしているように、従来の黄色のフォーム・イヤパッドは、高音部のクリアさは非常に高くなって、数日前に聞いたE5cに近いレベルになると思うのですが、ER-4Sのように低音が薄くなってしまいます。この音だったら、さらに解像感が高いER-4Sのほうが低価格で手に入りますし、いいような気がします。
それに対して普段使っているソフト・フレックス・イヤパッドのSサイズは、とたんに低音が出るようになるのですが、逆に中高音部のクリアさが無くなってしまうように感じます。
そこに新しく手に入れたソフト・フォーム・イヤパッドのMサイズ。普段はSサイズのものを使っているので少し大きく感じますが、何とか指でつぶして耳に入れ、ふくらむのを待ちます。そして、普段聞いている楽曲を鳴らすと…。驚きました。見事に黄色のフォーム・イヤパッドとソフト・フォーム・イヤパッドのSサイズの弱点だった部分が解消されています。数日前に最後に聞いたE5c並のクリアさを感じます。もちろん、E5cのように音の要素が強く分離される感じはないのですが、しっとりしています。低音は、ソフト・フレックス・イヤパッドのSサイズには若干控えめになりますが、十分に出ています。
ただ、やはり指で思い切りつぶしてもMサイズだと大きい感じがしますね。Sサイズが入手できるようになったら、改めて入手してみたいと思います。
それでも、私が一番よく聞いている久保田早紀さんの「異邦人」はやっぱりハッキリしない感じがしますね。ER-4Sでこの曲を視聴したときにはめちゃくちゃクリアだったのですが…。やはり、ER-4Sも欲しいな。