香港圏内で絶大な人気を誇る俳優だったブルース・リーを、全世界的に知らしめた金字塔となる作品です。
ブルース・リーは東洋人で初めて、「スター」として認識された俳優さんの第一号だと私は思います。
しかし、この映画も980円になってしまっているんですね。私はこの『燃えよドラゴン』については、ビデオもLDも、そしてDVDも複数ずつ所持しているのですが、彼のほかの作品と比べて画質がかなり高いことがわかります。
この映画のときのブルース・リーは、全身の体脂肪が極端に落ち、それまでの3作品と比べても非常にとぎすまされた印象を与えます。反面、死の直前に撮影された、という印象からか、悲壮感さえも漂ってきているように感じます。アクションも確かにすごいのですが、撮影の方法や度重なるブルース・リーのケガも影響したのか、私はそれ以前の映画のアクションのほうがもっと印象が強いですね。また、この映像からブルース・リーの死の兆候を伺える、というような評論家の意見も見かけますが、この映画のあとのブルース・リーの写真を見る限りではそんなことはないと思います。死の直前の写真のほうが、以前のふっくらとした印象に戻りつつある感じですから。
実は私自身はこれ以前にとられた3作品 + 未完成の1作品のほうが好きなのですが、ブルース・リーを私たちに知らしめた記念碑的な作品として、絶対に外せない代表作だと思います。