とても懐かしい思い入れのある書籍です。
2001年、TVの企画で斉藤さんが本格的な減量に取り組むことになりました。
当時日本舞踊の発表会のためにどうしても体重を落とさなければならない、という事情があったことで、単なるTVの企画に収まる減量とはなりませんでした。
幸い、私はその前年に同じTVスタッフの企画に参加していたので、斉藤さんの運動プログラムのほうを担当させていただくことになりました。「鳩子の海」の斉藤さんは私にとっては大スターですから、お会いできるだけでもうれしかったことを覚えています。
最初にお会いしたときは、その性格のすばらしさに感動したものです。すごく感じがよくて、相手を立ててくださるのです。それでも、当時の肥満度は極端に高くて、これはかなり大変な減量になるだろう、と思ったものです。
しかし、斉藤さんの筋力は非常に強く、片手で幼児をぶら下げて振り回したりして遊んでいたのには驚きました。あの体重で腕立て伏せを行う、というのはかなり大変なことなんですが、これもかなり軽々とこなしていたので、より難易度の高い方法を紹介する必要があったのです。
唯一、腹部の運動がうまくできませんでした。というのも、おなかの脂肪がじゃまをして、可動域の制限因子となってしまっていたのです。それも、後の努力ですぐに克服されましたが。当時82kgくらいあったはずですが、実は企画に入る前にすでに5kgほど減量をなさっていたようです。その少し前には87kgもあったと聞いています。
そして、その企画は美川憲一さんのプロデュースで、応援団長に山田まりやさんをお迎えする、という形で始まりました。
このとき驚いたのは、斉藤さんと山田さんのアドリブのすごさです。この二人、めちゃくちゃ頭の回転が早いのです。TVで放送されたのはわずかですが、実際にはもっとすごくて圧倒されましたね。私も仕事柄お話は苦手ではないのですが、あのお二人のトークには脱帽。手も足も出ませんでした。
その後彼女がたどった経過についてはこの本に細かく記録されています。
運動部分の原稿については、いただいたものにかなりの誤りがあったため、私がかなり加筆訂正をしましたが、ほぼそのまま使われていた感じですね。
この書籍は58kgで終わっていますが、その後カイヤさんの減量企画で今度は斉藤さんが応援団長の立場になりました。2003年のはじめにお会いしたとき、斉藤さんはさらに10kg以上も体重を減らして47kgになっていました。なんと、2年弱で87kgから47kgまで、約40kgの減量に成功されたわけです。これはなかなかできることではありません。
お仕事を通じて取り組んだ、ということもありかなりご苦労もあったようです。しかし、減量を終えた斉藤さんは自信に満ちあふれて輝いていました。