風、薫る について

ISO800の真っ黒けもそれなりに好きですが(トリミング)

今回の朝ドラ、「風、薫る」はこれまでの朝ドラと比べると比較的楽しんで見ていると思います。

最初の方は2人の主人公を紹介するのに均等に時間が振られてしまって、場面がしょっちゅう変わるので落ち着いてみていられない、というところもありました。しかしながら、その時期を超えて主人公2人が絡んでお互いに欠けている部分を協力し、補い合うようになってからは落ち着いて見ていられる感じになったと思います。

ところで、歴史的に実在した人物をモチーフにした物語には難しい部分もありますね。「あんぱん」ではやなせたかし夫妻の幼少時代についての大きな改変はあったものの、しばらくは「柳井夫妻」ロスを感じたくらい、おふたりの世界に引き込まれました。しかし、一つ前の「ばけばけ」とかでは小泉八雲さんや西田千太郎さんの友情がかなり希薄なものとして描かれたり、晩年の小泉八雲さんがとても寂しい人物として描かれたり、私としてはすごく残念な気持ちにさせられた、ということがありました。

今回の「風、薫る」についてもその点が少し心配です。実在の人物の人格が毀損されることにはならないか、と。物語では主役の一ノ瀬りんが患者の死をきっかけにまともに仕事が出来なくなり、もう一人の主役である大家直美に看護婦を辞めるように勧告されるという姿が描かれました。

史実では、一ノ瀬りんのモデルとなっている大関和さんは看護婦としての評価がとりわけ高かった人物として知られています。病院を辞めて新潟に行くことについても、看護婦が出来なくなったからではなく、看護法の受講生の働き方の改善に関する建議書を教授に提出したことで医師たちの反発を買い、最終的に退職勧告されたことが原因でした。TVドラマと全然違いますね。

TVドラマでも看護を勉強する看病婦に寄り添う一ノ瀬りんの姿が描かれましたが、史実はさらに一歩進んだ対応を考えておられたのです。こういうところをみると、一ノ瀬りんのキャラクター設定は果たして実在の人物の功績を毀損するものにならないか、少々心配になってきます。

実在の人物のお話については、フィクションとは言って純粋に楽しむことが難しい側面があるかなあ。他の皆さんはどう見ているんだろう?

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