最近ER4S-Bを入手したことでまたイヤホン熱に火が付いてきて困っています。
そんな中、1980年代の終わりか、1990年代の初頭に入手したAIWA HP-9Dを復活させてみました。
実はたぶん、この20年くらいで、このHP-9Dは10時間も使っていないと思います。というのは、これと非常に似た外観を持つ、この一つ前のモデルが非常に高音質で、それを主力イヤホンとして使っていたためです。今となっては入れ物を破棄してしまったために型番がわからないのですが(このHP-9Dと入れ物の形は同じでした)、当時のAIWAはとてもいい製品を出していたと思います。
少しして、このHP-9Dにモデルチェンジしてしまい、主力イヤホンが壊れたときのバックアップとして購入しておいたのでした。
しかし、ちょっと試してみると一つ前のモデルとは音質が全く変わっていました。中高域はよりくっきりしたような印象があるけど、低音が全然出でいないのです。豊かな低音を出すための太いツインパイプなのに。というわけで、ずっとお蔵入りしてました。
その後、主力イヤホンは右側の音が聞こえなくなってしまい、引退を余儀なくされました。その後あまりポータブルオーディオ機器を使うこともなくなったので、このHP-9Dは数時間も慣らすことなく20年近く温存されていたわけですね。
でも、最近のイヤホン聞き比べで、ちょっと思い立ってこのHP-9Dを復活させてみることにしました。本当は過去の主力イヤホンを引き出したいところですが、右側の音が出なくなっていますからね。
iPod用イヤホンのパッドの新品を装着して聞いてみると、これはなかなかのものですね。低音の音量はShure E500, Ultimate Ears Triple.fi 10 Proには負けますが、高域の明瞭度や透明感では勝っているのではないかと思いました。ダイナミック型のオープンエアタイプなので(当時はカナル型ってなかったですよね?)、音が抜ける感じも勝っているような気がします。逆に、一個一個の音が分離する感じはER4S-Bをはじめ、E500, 10 Proには及びません。音のキレみたいなものも、少しソフトな感じはします。
逆に装着は結構難しいですね。きちんとイヤホンの出力面が耳孔に向かうようにしないと、十分な低音が得られません。
また、たぶんこの機種は10時間も鳴らしていないので、もう少し慣らしてみる必要があるのかもしれません。場合によっては以前使っていた主力イヤホンに音の傾向が近づく可能性もありますね。というのは、この1日聞いていたら低音が徐々に出始めているのですよ。
現在使用中のカナル3強にこのHP-D9が加わる可能性が出てきました。Apple In-Ear Headphones with Remote and Micは音が曇った感じがなかなかぬぐえないので、最近出番がなくなってきました。
2009/03/22 追記
AIWA HP-D09の前に使っていた型番がわかりました。
AIWA HP-V99 でした。もう左側からしか音が出ないのですが、低音の迫力がHP-D9とは段違いです。高音域もかなり伸びていて、かなりクリアな音質であるように感じられます。以前はこれでポータブルCDプレーヤーなんかを聞いていた訳ですが、この音質には非常に感動した記憶があります。その後、Shure E5c, E500PTH, Ultimate Ears Triple.fi 10 Pro, Etymotic Research ER-4S などを購入してきた訳ですが、当時の感動を超える印象を持ったものはまだないです。今聞き比べればこれら最新のイヤホンに負けるのかもしれませんが、とにかく当時これを聞いたインパクトはすごかった。
なんとかこいつを復活させたいな…。