SAKI KUBOTA FAREWELL CONCERT 1984.11.26

前回も触れましたけど、先日限定生産で手に入れた”SAKI KUBOTA FAREWELL CONCERT 1984.11.26″ CD。一通り聴きました。久保田早紀さんのコンサートCDの発売は今回は初めてだったのですが、いやあ、すばらしい。

SAKI KUBOTA FAREWELL CONCERT 1984.11.26

SAKI KUBOTA FAREWELL CONCERT 1984.11.26

名曲「異邦人」が収録された「夢がたり」から「夜の底は柔らかな幻」まで、一通りのアルバムCDを持っていて、それぞれよく聴きますが、特に彼女のキャリアの前半は「透明」というか「無機質」というか、「冷たい」というか、そういう印象の声、また歌い方をされているように感じます。それがまたエキゾチックで私ははまってしまったわけですが、この最後のコンサートは全然違いますね! 間にトークが挟まっていることもありますが、とても人間くさい。CDアルバムで感じていた印象とは180度違いました。楽しい、暖かい、うきうき、のびのび、そんな感じなのです。

なので、同じ曲でも聴いた印象が全く違います。

同じコンサートのDVDで、モニタのスピーカーで聴いたときには、あまり上手に聞こえない曲がありました。終盤はステージを飛び回りながら歌ったりしているので、息が弾んで、音を外しまくりだったりするせいです。「夢飛行」なんかはちょっとビックリな感じでした。

また、最初の数曲ではまだのどが温まっていないのか、「あれっ?」と思うことも。

また、ライブだと、スタジオで録音されたものとは息継ぎのタイミングが全く違う。こんなこともあって違和感があったこともあると思います。

でも、最近入手したお気に入りのShure SE535で聴いてみると、印象が全く違います。やっぱりものすごくうまい。「夢飛行」や「メドレー」なども、乗りで歌っているからあんな感じなんだと理解しました。また、アルバムで聴けなかった曲間の低音でのコーラスなどは、「本当に久保田早紀?」って思ったりもしました。

それに、しっとり歌う曲についてはアルバム収録曲よりずっといいものがいくつもありました。上述のように前半は多少粗い感じはしますけど、中盤やアンコールの「異邦人」などはボーカルのすごさに圧倒されました。

より親近感がある声の感じとか、生き生きした印象がそう感じさせているのかもしれません。よく、アーティストのコンサートに行って失神するファンがいると聴きますが、気持ちが分かりました。私もこのCDを聴いていて、それに近い感覚をおぼえました。ものすごく難しい歌い方で、同じような歌い方をまねするのはかなり困難と思います。コンサートのステージで連続で歌ってよくこんな声を出せて、ボーカルテクニックを駆使できるものだと、そう思います。

よく、CDで聴くと上手なんだけど、TVとかに出演して歌っているのを見ると「えっ?」と思うアーティストさんもいます。一度、「ああ、物まねタレントさんかな」と思ったら本人だった、なんてことも。

久保田さんに限ってはそれはないです。youtubeの映像などを見ても分かりますが、CDよりいいんじゃないか? というようなものがあります。

今回はトークの多くが収録されているのではないかと思いますが、その中でクリスチャンの久保田さんが聖書について触れている部分があります。

「親切な言葉は蜂蜜。魂に甘く、骨を健やかにする。」

旧約聖書の言葉だそうです。

いいですね。最近、自分のことしか考えていない瞬間が多いような気がしていました。親切な言葉は私自身をも助けるんですね。

久保田早紀さんが登場して今日まで私は一貫としてファンではありますが、1984年の引退やこのコンサートのことはリアルタイムでは知りませんでした。すでに静岡のほうに出てきていた時期なので、知っていたら本当に行きたかったです。当時の私がここに来ていたら人生がまた変わっていたかもしれませんよ。

いい曲、いいアーティストのパフォーマンスは永遠だなあと思った次第です。

……

しかし、Shure SE535、コンサートの音源だとものすごく広がりを感じますね!広がりは Ultimate Ears Triple.fi 10 Proの独壇場だと思っていたのですが、SE535はより音がクリアであることも手伝って、とても綺麗に広がっていく印象があります。改めて10 Proでも聴いてみると、やはり広がりと立体感は素晴らしいのですが、中音部が引っ込んでしまい、少しベールがかかっているような印象を受けますね。SE535を聴いてしまうと、ほかのイヤホンを使えなくなってしまう…。

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