予選直前の試走

野沢旅館

友人夫婦と野沢に移動し、23:30ごろ民宿の馬場荘に入る。疲れてはいたけど、すぐには寝つけなかった。それに、朝になるまで何度も目が覚めてしまう。緊張と興奮によるものだろうか。
翌朝8:00に宿を出て、その後バイクの準備をしてエントリーを行った。先週の試走時、何度も洗車しているせいか、私のCannondale Prophet 1000はリア・シフターの調子がいま一つ。ロー側に変速する際に極端に重いのである。また、リア・ブレーキに関しては相変わらず大きな異音がする。
午後から行われる予選はカテゴリ別で分かれてスタートする。私は技能的にまだまだなので、一斉スタート時に前にいるのはかなり心配だ。今回は前半落ち着いて行動できるよう、残り1枠となっていた最後尾列からのスタートを選択した。人間の心理なのか、最前列と最後尾が埋まっていて、真ん中の列はぽっかりと開いていたのが面白い。
その後、午前中に一本試走してみた。私の記憶なので、間違いがあるかもしれないが、試走時の印象を書いてみる。

(スタート〜遊歩道)
標高1200mのやまびこゲレンデからまっすぐ下っていくと上級テクニカルコースと初・中級者コースの分岐がある。私は初中級者、友人は上級者のコースという風に分かれた。初級者用のコースは長い直線の下りとなる。前回2.35inchだったのに対し、タイヤ今回は2.00inchとタイヤが細いこともあるため、前回フルスピードで下ったこのコースは今回は若干抑え気味に走ってみた。
その後は遊歩道。ここは前回の試走期間は乗車禁止であったため、その雰囲気を味わう程度しかできなかったが、今回は乗車してしっかり乗ってみた。この遊歩道、地面に木の根が多数露出していてその滑ることといったら…。下手にペダリングすると結構バランスを崩すので、このセクションではあまり強い漕ぎはできないだろう。まあ、本番ではどうしてもここは人で詰まってしまうだろうから、押すことが多くなるのだろうな。
遊歩道を抜けると湖へでる。一度舗装道路を出てもう一度遊歩道に入り、その後上級コースと合流する。

(ぬかるんだ林道)
このあと、ぬかるんだ林道である。先週の試走ではぐちゃぐちゃで、高速のまま水切りの溝に突っ込み、派手に転倒してしまった。今回は、前回以上にぬかるんでいて、タイヤもかなり深く沈んでいたのに、今回のDHマラソンのためにチョイスしたMichelinのドライコンディション向けタイヤは多少滑りながらも、このどろどろのコースをすんなり進んでくれるのでびっくり。水切りは浅い左側を走り抜けることで今回は転倒せずにパス。

(沢が2本横切るシングルトラック)
その後は林の中のシングルトラックコースだが、ここが大問題だ。下りきったところで途中沢になっている部分があり、バイクの前輪の1/3ほどが埋まってしまうような泥である。今回は先週よりひどくなっているようだ。ここで必ず靴がどろどろになってしまう。これが2つ続く。
最後に急な上りを登って広いところに出るがここも滑りやすい。バイクを押して登るのが大変だ。

(出口が激下りのシングルトラック)
ちょっとキャンバー状態になっている外のコースを走ったあと、また林の中のシングルトラックにいく。ここも下りや多少難しいセクションも多いが、最後の急な下りだけが心配である。先週はここを思い切り下って、そのすぐ先にあった水切りに引っ掛かり転倒してしまった。今回はかなり滑りやすくなっていたので、ここは思い切ってバイクを降り、安全にいくことにした。

(舗装道路)
このあと、舗装道路をしばらく下る。私にとってはここが一番スピードが乗って気持ちいいかもしれない。ただ、多数のバイクが試走しているためか、舗装道路にはかなりの泥が入り込んでいる。またものすごくスピードが出る場所なので、先程のシングルトラックで拾った土が前輪からすごい勢いでゴーグルまで跳ね上がってくる。

(ゲレンデ下り)
その後、ゲレンデを下っていく。まっすぐ下ったあと滑りやすい登り返しがあり、その後複数の岩が露出したセクションがある。ここは私くらいの技量でも走っていてそこそこ楽しい。この岩のセクションを抜け、右コーナーがあるが、ここに私の苦手な水切りがあり、さらにゲレンデを斜めに降りるキャンバー走行となる。コーナリングすると後輪が滑ってなかなかスリルがある。すでに数多くのバイクが走っているためか、先週より滑りやすくなっているようだ。そういえば、このセクションは先週走ったときは怖くてたまらなかったが、鈴木雷太さんの著書『MTBトレイル・ライディング』(山海堂)の該当箇所を何度も読み直し、イメージトレーニングをしていたせいか、今回に関しては楽しめた。

(最大の激下りセクション)
ここをすぎると、溝が多数ある直線的な下りがある。途中、上級者用のチャレンジコースというショートカットがあるが、前回ちらりと見たところ斜度がきつすぎるのでパス。それでも、かなりの斜度を下ることには変わりなく、ブレーキはほとんど効かない。後輪がすぐロックして、草の上を滑り降りるような感じだ。この急坂を降りきったところで大きな溝があるはず。前回ここではすべて担いで渡ったのだが、今回コースが変わっていて、左折しての急な上り坂となっていた。ここを登っていくと、右側へかなりの激下りがある。私はとても乗っては降りられない。これは、先程パスした上級のショートカットからつながっているようである。そこをバイクを押しながらゆっくり降りると、さらにきつい斜度の檄下りが! こんなとこ、絶対降りられない。私から見て、これは坂というよりガケである。7月にチャレンジした苗場の最大斜度が30度とのことだが、今回のこの激下りセクションはその比ではない。
私がどうしようか迷っているそばから、2人ほど乗って降りているのを見た。斜め上からみているとちょっとでもミスすれば前転しそうな角度になっている。あの姿勢できれいに降りるとは、信じられない。
私はというと、滑り降りた、というかバイクと一緒に転がり落ちた。
ここを抜けると、大きめの溝を一つ抜けて、その後林道の下りに入り、すぐに登り返しがある。下りで加速しておかないと結構つらい登りなのだが、今回はタイヤが細く、軽くて比較的楽に登ることができた。登り切ったところで左カーブになっており、そこに木の橋がかかっている。その後ぬかるんだ下り、緩い登りと続く。

(登りが繰り返されるセクション)
未舗装の林道を抜けるところで、舗装道路に沿ったコンクリート製の側溝がある。ここを超え、少し長めの直線的な下りへ。左カーブのあと、橋みたいなところを超え、少し降りて砂利の林道に入る。ここを超えると右手にレストハウス?のようなものがあり、広場に出る。ここから一つ目の登りに入るのだ。
登りの途中の水切りはバイクを降りなければならなかったが、今回はそれ以外はバイクに乗ったまま登ってみた。タイヤが2.0inchのせいか軽くて非常に楽だからだ。登りに関しては少なくともこのタイヤのチョイスは正解だったようだ。先週は途中が崖崩れで滑りやすくなっていて押して通ったのだが、今日は乗ったまま抜けてみても大丈夫であった。この登りの後、細い道から林道のような場所に入るが、ここも結構ぬかるんでいる。途中、滑り止めのようなものがあるのが気になるがここを降りて橋をわたると結構急な登りがある。ここを登り切ると広い草原のようになった場所を横切り、思い切り下って最後の難関の登りへ。上手な人はそのまま勢いをつけて登るのだろうが、私はギアの切り換えがうまくいかず、いつも空回りしてから気づいてしまう。
前回かなり苦戦した登りだが、今回は非常にラク。間違いなくタイヤの交換の効果だ。かなりのスピードで登ることができて、現地の係員の人に「がんばってんなあ」みたいなことを言われた。

(すごくスピードの出る、気持ちのいい林道の下り)
さて、前回苦戦したのがこの後の下り。滑り止めが敷いてあるのだが、表面に無数に立っている「髭(ヒゲ)?」がバイクの重みでヨレてふらふらしてしまうのである。確か、先週の最後の試走ではこのセクションの最後でハンドルをとられて転倒してしまった。
しかし、今回この滑り止めが半分外されているではないか。すごく走りやすくなっているし、適当にカーブが続いていて、とても気持ちがいい。ここは舗装道路に出るまでハイスピードで快適に下ることができた。

(残りわずか、ゴールまで)
舗装道路に出て、少し下り、ゲレンデのような場所を降りる。このあと、コンクリートの側溝があって、パンクの危険が高いのだが、そこは今回土嚢が敷いてあり、安全にパスすることができるようになっている。
また舗装道路に出てしばらく登り、ゲレンデ側に右折して最後の下りに入っていく。轍の後には多少の砂利があるが、前回の苗場で結構慣れた。タイヤが細い分、前回より若干バイクが暴れた。
複数のカーブをこなし、ゴール。
何とか順調にいくことができた。予選もこんな感じでいきたいところだ。
大変だったのは下りた後の洗車の順番待ちである。ゴンドラにバイクを載せるためには必ず洗車を行わなければならないことになっていたので、長い時間がかかっても順番を待たなければならないのだ。

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