昨日、何度か試して失敗していたファーストユーザスイッチ(ユーザの切り替え)に成功しました。 分解写真では目にしていましたが、いざ動かしてみると思わず「おおっ」と声が出てしまいました
1) ファーストユーザスイッチ
昨日、ファーストユーザスイッチを試した状況では、まだNorton先生が稼働していました。
Norton SystemWorks3.0はLiveUpdate(オンラインのアップデート)を確認するメッセージを促していましたし、最初の起動ではNorton Personal Firewallを再インストールするように指示を出してきました。さらに、毎回、Privacy Controlのコンポーネントを読み込めなかった、というメッセージが出ています。
きっとユーザごとの設定の問題もあるでしょうし、複数のユーザが同時ログインした場合への対応の必要があることでしょう。Windows XPのユーザの切り替え機能のときも、さまざまなソフトがその対応に迫られていましたが、今後しばらくはMac OS X 10.3 Pantherでも同じような状況が続くのでしょう。
今回、いったんNortonシリーズをアンインストールしてみて、OS標準のファイヤーウォール機能などのセキュリティ対策に変更してみました。その上でファーストユーザスイッチを試してみたのです。
すると、画面が四角い3Dの箱になって、それが横に回るようにして画面が切り替わるのです。Windows XPでユーザの切り替えが搭載されたとき、ログオフと比較しての速さに感心したことがありましたが、Mac OS X 10.3ではもっと少ないステップで、もっと速く切り替えることができるのです。しつこいダイアログボックスを経ることがなく、視覚的にグルッ、と切り替わるため、「ユーザが変わった!」という実感がWindows XPと全然違うんですね。
もともと、Mac OS Xには、ウィンドウが変形しながら最小化されるなどの無駄なアニメーションが指定できたりします。こういったよけいな機能は私はあまり好きではないのですが(最初はおもしろいけど)、ファーストユーザスイッチのように直感的で、かつよけいなオペレーションをせずに素早く切り替えられるというものであれば大歓迎です。
こんなに簡単な切り替えができるのであれば、複数の人が使い分ける場合だけでなく、一人のユーザが複数の環境を使い分けて作業をするにも便利でしょう。
2) ファイルのコピー
そういえば、もう一つ気づいたことがあります。Mac OS 10.2.x(Jaguar)までは、複数のHDD、あるいは同じHDDの間でのファイルコピーが非常に遅いと感じていました。1GBなどのコピーは、Macから離れて別のことをしていないと暇つぶしができないくらいだったのです。Windows 2000やXPだと、スペックが低いマシンを使っても、同じサイズや数のファイルがもっと速くコピーできるのに、といつも不満を持っていました。
しかし、今回いったんHDDを初期化しようかと思って、時間がかかることを覚悟で自分のホームフォルダ以下を別のドライブにコピーすることにしました。するとどうでしょう? これが非常に速いスピードで終了するではありませんか。以前行ったときの時間を正確に図ったわけではありませんし、コピーしたファイルの数や容量も若干異なりますので、断言はできませんけれども、体感的に非常に速くなったように感じました。また一つ不満が解消された感じです。
3) レガシーデバイス
でも、しばらくはHDDの初期化はやめようと思っています。私はリュウドのRboard Pro for Macという親指シフトキーボードを利用していますが、このキーボードのカスタマイズにはOS 9以下が必須なのです。残念ながら、私の購入したPower Mac G4にはOS 9を単独でインストールできるCDが付属していないため、いったん旧バージョンのOS X + OS 9をリストアしなければならず、今回発売された10.3のクリーンインストールは現状ではできないわけです。
10.3の購入者はOS 9.2.2のCDを安価で入手できるようですので、この機会に手に入れたいと思います。
ただ、私としては、できる限りMac OS X 10.3のクリーンな環境にしたいという希望があります。Mac OS 9.2.2は、現状では親指シフトキーボードをカスタマイズするときにしか使用していないからです。このカスタマイズユーティリティがOS Xに対応してくれれば最高なのですが…。
4) ファイルシステム
Pantherでは、ディスクをフォーマットするさいの方法が「Mac OS 拡張(ジャーナリング)」が標準になっているようです。これは耐障害性を高める仕組みですので、期待が持てますね。次回、フォーマットをする場合にはこの方法をとりたいと思っています。
Mac OS形式、あるいはMac OS 拡張形式は、とても壊れやすいフォーマットのように感じます。ちょっと変なことをするとすぐにおかしくなってしまい、知らない間に標準のディスクユーティリティでは修復できないほどのエラーの原因になってしまうのです。前回起こしたエラーではDrive 10でも修復が不可能で、真っ青になってしまいました。その後、最新版(3.0)になったNorton先生がなんとかなおしてくれて安定してくれたので、ほっとしましたが…。
WindowsではFAT16 or FAT 32を使ってフォーマットすると、Mac OSフォーマット同様、小さなエラーが頻繁に起こっていた記憶があります。しかし、Windows NT以降で採用されたNTFSではディスクチェックでエラーを検出した経験はありませんでした。
Macもジャーナリングの採用で、堅牢になってくれることを期待しています。
↑次回フォーマット時にジャーナリングをオンにする、と書きましたが、Pantherを上書きインストールした時点で、すでにジャーナリングはオンになっていたようです。ファイルのコピーなどが速くなっていたので、よもやジャーナリングはしていないだろうという勝手な思いこみをしていました。
インストール後、何度かフリーズして強制的に電源を落としたので、HDDにもエラーが発生しているのではないかと危惧していたのですが、ディスクユーティリティでチェックしてみたら無事でした。