第一夜 ドラゴン危機一発

新宿ピカデリー9周年キャンペーン

新宿ピカデリーさまが、9周年キャンペーンの第一弾として、なんとブルース・リー主演作を4夜連続で上映してくださることになりました。

今日はアメリカからのがい旋して初の作品となった「ドラゴン危機一発」の上映でした。この映画の劇場鑑賞は、1983年のリバイバル以来です。

ブルース・リー映画の中でも最も粗雑な作品と言われますけど、その1983年に劇場鑑賞して以来、最も好きな映画となっています。この映画で出てきた当時はまだ珍しい技を、空手部の練習以外で自主練したことを思い出します。

私はアメリカで活躍していたころのブルース・リーが特に好きなのですが、この映画はその面影を強く残しているからだと思います。表情もそうですが、体つきも晩年と比べかなりゴツイ感じがしました。

サウンドは、1974年公開時の内容を復刻したものとのことですが、音楽が二重になっていて聞きづらい部分もありました。私の場合はあまりそれは大事なことではなく、久々に大画面で鑑賞できたことが大きかったです。つまり、TV鑑賞では見て取れない表情の変化や筋肉の動きが手に取るように分かるのです。

1970年代半ば、ブルース・リー以外にも実力のある武道俳優は登場しましたが、ブルース・リーだけが印象に残ったのは、当時の観客が彼の肉体表現を意識的にも無意識的にも見抜いていたからではなかったでしょうか?

今回はプリントではなくBlu-ray上映になりますが、ドラゴン危機一発はなぜか画質がいいので、その点も楽しめました。

今日の上映に使われた中型の劇場は、約半数ほどの入りでした。印象として、もっと第一世代(1970年代)のファンが多いのかと思っていましたが、20代前半くらいの若い女性2人組という組み合わせも多く、ビックリです。第一次ブームでは女性ファンが多かったとは聞いていますが、時代も一巡りして、激しさと優しさが混在するリー先生の魅力が再認識される時期にきているのかもしれませんね。

さて、明日は第2作の「ドラゴン怒りの鉄拳」の上映です。1974年7月20日(一周忌)に公開された日本公開用の映像で、このバージョンの劇場公開は実に38年ぶりとなります。すでにBlu-rayになっているので、プリント版ではないかもしれませんが、これはこれで楽しみです。

今日は席の予約が遅くて、最前列になってしまいましたが、明日もすでに、いい席は全部埋まっています(泣。なので、2列目を予約してみました。どんな感じだろう?

せっかくなので、今日のオープニングの主催者挨拶で教えていただいた情報をメモしておきます。

  • 主催者の方は、「ドラゴン危機一発」に登場するタイ人俳優の1人、パオさんとお知り合い。
  • パオさんは今では映画プロデューサ。
  • 出演したタイ人は12人。うち9人は健在で、全員の所在が明らかになっている状態。
  • うち1人は撮影当時15歳で、撮影機材を押したりしていた。今では60代のおじさんだけど、まだ映画に携わっている。
  • 髭の指揮者の方は、すでに亡くなられた。3人のうち、一番最初に。
  • 映画的には現地のムエタイの選手を集めたかった。だが、カンフーの素早いリズムの殺陣になれておらず、うまく行かなかった。
  • ブルース・リーがチャルサイというムエタイチャンピオンと試合をしたという逸話が知られている。だが、この話は創作で、試合は実際には行われていないとのこと。
  • この映画は全編タイでのロケ、ということもあり、タイ国内では、タイ映画を底上げした作品として評価されている。タイの映画祭で名作10本を上映したとき、各種名作に混じってなぜかこの「迷作(?)」、ドラゴン危機一発が上映された。

鑑賞が終わったあと、やっぱりすごいと思いましたよ。ブルース・リーは。

かといって近寄りがたい存在でもない感じ。同じ東洋人だからでしょうか? ときどき「次男」にそっくりに見えたので、なおさら親近感が湧きました。

 

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