イヤホン使い分け

Ultimate Ears Triple.fi 10 Pro

現在、私が自分用に所持しているイヤホンは、Shure E500PTH-J, Ultimate Ears Triple.fi 10 Pro, SONY MDR-EX90SL, BOSE IE, BOSE Triportの5つ。そのうち利用しているのは前2つです。これらは後ろ2つと価格帯が数倍異なることもあるんですけど、圧倒的に高音質ということもあって一度使い始めるともう戻れないんですね。

E500PTH-Jは一度ケーブルが劣化して折れ、中の銅線が見えたため無償交換してもらい現在2代目です。ソフトフォーム・イヤパッドの登場もあって、遮音性がとても高くなりました。こんなこともあって、電車の中とか外で聞くような場合にはこちらをよく使います。
最近読んだ雑誌のレビュー記事では、硬い音を出す、というような評価がありましたが、一定時間以上鳴らしたあとは確かに音が引き締まっていると感じます。エイジングの効果については「耳の慣れに過ぎない」という意見を聞きます。この「耳の慣れ」は否定しませんし、むしろ間違いなく影響していることでしょう。しかし、E500PTHに関しては決してそれだけではないと思います。
例えばケーブルの折れで戻ってきた新品は、低音がほかの音域をマスクしてしまってバフバフしており、交換に出す前のE500PTHとは雲泥の差がありました。これでは聞く気になりません。そこでiPodにつないで数時間高めのボリュームで放置したら、それだけで音質は劇的に変化しました。さらに放置を何回も繰り返すことでE500PTH-Jの音質は徐々に復活して行ったのです。
その後Triple.fi 10 Proを購入して、2ヶ月ほどE500PTHを聞かずに過ごしたことがありました。しかし、それだけ間をおいたあとで聞いてみてもE500PTHの音は相変わらずすばらしく、バフバフとは縁遠い音を保っていましたね。ボーカルが前面にきちんと出てきます。エイジング効果が「耳の慣れ」による錯覚だけだったら、こうはならないでしょう。

Triple.fi 10 Proはネットのレビュー記事などを読んで、半分衝動買いしてしまいました。Shure以外の同価格帯のイヤホンに興味があった、ということもあります。
最初に聞いたときには高音部がかなり伸びて、低音部はボリュームがすごい、という印象を持ちました。その分、中音部がものすごく凹んだ感じです。左右に分離して収録されている声は比較的よく聞こえますが、中央にまとまるはずの声はかなり引っ込んでいて、結構女性ボーカルを聞くことが多い私にはちょっと物足りない気がしました。
そこで、E500PTH-Jでやった時のように、高めの音量で数時間放置を何回かやりました。当初はあまり変化を感じられず、満足な音質になるまでかなり時間がかかったような気がします。Shureの場合はE5cから利用しているので装着の方法に慣れていたのに対し、Ultimate Earsは初めてで、装着方法もかなり差があるのでその辺も影響していたかもしれません。
それでも徐々に中音部が出てくるようになってきて、同時にものすごい音場をかもし出すようになっていきました。E500PTH-Jと比べると明らかに音場に広がりがあります。特に私の場合はダブルフランジのイヤパッドを使ったときが最高でした(過去形なのは、片方を外で落としてしまったから…)。すべての音が耳に直接均等に届くような印象のE500PTH-Jよりも、適度な空間表現のあるTriple.fi 10 Proのほうがよりリアルに感じられ、好みも徐々に後者に傾き始めました。今では女性ボーカルもすごくクリアに聞こえてきます。2ヶ月ほどE500PTHから離れていたと書きましたが、それはこんな理由によります。

最近E500PTH-Jも改めて聞くようになりましたが、家や静かな場所でじっくりと聞く場合はTriple.fi 10 Pro、外ではE500PTH-Jということが多いですね。でも、一人で静かな場所にいるときにE500PTHで女性ボーカルをじっくり聴く、というのもなかなか新鮮だったりします。
私はこれらをiPod以外では使いませんが、ヘッドホンアンプを通すとものすごく印象が変わるらしいので、今度試してみたいと思っています。

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