今はさほどでもないですが、30代前半までは私も相当に柔軟性に自信がありました。最も柔らかかったのは10代後半から20代前半くらいで、両足を左右に開いた状態で体を前に倒して、下腹からフロアにつけることもできました。そんな私でも舌を巻いたのが、ダンサーのみなさんの柔軟性。特にバレリーナの身体能力と柔軟性については、一目置いていました。なぜなら、大好きなブルース・リーがバレエの技術を演技に取り入れていたということが映画雑誌の記事に書いてありましたし、尊敬する大山倍達先生が「バレリーナは強い」と著書で断言!されていたからです(笑)。
そんな関係でバレエに関する書籍もいくつか所持していますが、バレリーナの写真を見ていていくつか気づくことがあります。
多くの人が指摘するのは、両足の外旋でしょう(いわゆる外股)。クセになっているのかもしれませんが、日常生活的な歩行では非効率的です。
合わせて、頸椎、胸椎、腰椎の上部にかけてのラインがあまりにまっすぐで、自然な湾曲が失われていること。もともと、頸椎は前方に、胸椎は後方に湾曲して、さまざまな動作における衝撃を吸収しているわけですが、この点で上記の姿勢はかなり不利になります。見た目は首が長く見えて、とてもかっこいいのですが。
この書籍のタイトルのように「エクササイズ」と名乗るのであれば、どのような点に気をつけていかなければならないか、きちんと触れてあげなければいけませんね。
それにしても、優れた柔軟性、洗練されたパフォーマンスは何度見てもため息が出ます。