なんと、富士通さんからWindows 10向けのIMEが発売されました。
Japanist 10です。
このIMEの一つ前のバージョンがJapanist 2003。実に14年ぶりのバージョンアップとなりました。
この突然のバージョンアップ、親指シフターの間でたいへんな話題となっています。もちろん、そのほとんどが歓迎のようであり、発売当日に買ってインストールしていた方も何人かいらっしゃいました。
というのも、このIMEを使うと、親指シフトキーボードを搭載したノートPCや、外付け親指シフトキーボードが使えるようになるのはもとより、普通の106キーボードもエミュレータ機能で親指シフト化できるからです。
実はこのIME、前身のOAK for Windowsから2000年頃Japanistとしてリニューアルされたとき、予測変換などのとても先進的な機能を搭載したことでも話題になりました。当時は他の主要なIMEもまだ、実現していなかったと記憶しています。その直後にATOKも予測変換機能を積んでは来ましたけど、変換精度はまだ大きな差がなかったと記憶しています。
しかし、その後ATOKの変換精度は上がり続け(2017は微妙ですが)、いつまでもバージョンアップしないJapanist 2003を使い続けるのは正直辛くなっていきました。ATOKに限らず、Google日本語入力なんかも、ネットと連携して最新の辞書で変換できるので、流行している単語をいちいち自分で登録しなくて済むのです。
ということで、Winsows機も、Japanistのバージョンアップが期待できなくなったころから、ATOKとサードパーティのエミュレータの組み合わせで使うようになっていきました。
私は発売日より一日遅れで入手し、自宅の親指シフトノートパソコンにインストールしました。
ATOK + エミュレータの組み合わせでは、私の使っているエミュレータがWindows 10のデスクトップアプリに対応していなかったので、便利になりました。
設定できる項目はずいぶん少なくなったような気がしますが、処理はかなり速いように思います。変換ロジックなどに見直しがあったのかどうかは分かりませんが、基礎となる辞書は追加があるようです。でも、芸能人の名前とか打っても、ATOKやGoogle先生のようにはいきません。「山口百恵」は出たけど、「武井咲」は出ない(笑。
とりあえず、14年開いたとは言え、親指シフトを開発した富士通さんが純正の親指シフト環境をサポートするソフトウエアを出してくださったことは一つの希望です。Windows 10が主流の間は困ることはないでしょう。本当に感謝したいと思います。
後退キーを押したときの動作が私のATOKの設定と微妙に異なる点は気になりますが、おそらく私もWindows 10ではATOK 2017ではなく、Japanist 10を使うことになると思います。Japanist 10は親指シフターの一つの希望をかなえてくれました。
しかし同時に、富士通さんがPC部門をLenovoさんに売却する話が現実となってきました。Lenovoさんさんが親指シフトキーボードなどのハードウエアも引き継いで作ってくれるならありがたいのですが…。今は、アクセスさんで入手可能となっている親指シフトキーボード搭載ノートパソコンなどはどうなっていくんだろう?
現在のノートPCが現役の間は大丈夫ですが、外付けキーボードは今のうちに何台かずつストックしておこうかとも思っています。なんといっても、今の富士通さん製、USB親指シフトキーボード群はmacと抜群に相性がいいですから。