私は基本的に専用キーボードを使って親指シフト入力をします。
北川悦吏子さんもそうなのですね。
なので専用キーボードのことを書いているとたまに、
「macbookのキーボードでエミュレータ使えばいいじゃん。知らないの?」
「ノートにわざわざ外付けしてるの? 馬鹿らしくない?」
「慣れの問題で、全然普通のキーボードで速く打てるよ。専用キーボードに高いお金なんてバカみたいだよ」
「macのキーボードは親指シフトやりやすいよ。」
というような連絡をもらったり引用をされたりします。
上記で引用した北川悦吏子さんの記事にも書かれていますが、親指シフターの1人である勝間勝代さんが専用キーボードでなくても「全く問題ない」というような発言をされているのが書かれていて、それは「勝間さんにとってなんだよなあ」と「私は」思ってしまった。
ちなみに私もエミュレータを使っていますよ。macやPCにただつないだだけではUSB専用キーボードをつないでも、親指シフト入力はできないので、エミュレータで実現しているのです。
WindowsノートPCだけは、専用ドライバを入れていますけれども。
また、macbook (pro) に外付けしているときは専用キーボードで、していないときはmacbookの内蔵キーボードでほぼ同じように打てるように設定して使い分けはしています。わざわざここに書いていないだけで、内蔵キーボード入力もしていないわけではないんですよね。
「親切」で他人に伝えてくれるのはいいけど、相手にとっての「最良」は自分にとっての「最良」とは異なるんだ、ということはいい加減に理解してほしいです。
macbookの内蔵キーボードでも、みなさんがおっしゃるようにそりゃ打てなくはない。実は昨日の記事は全部macbookの内蔵キーボードで親指シフト入力しています。速さも専用キーボードに比べてそんなに遅くなるわけではありません。(このことから、JISキーボードやノートの内蔵キーボードを否定しているわけでないことは分かっていただけたと思います。)
確かに昨日のような短いエントリならそれでいいんです。でもですね。私の手は比較的大きめで、それに加えて親指が多少長めなんですよ。空手選手のときに正拳を握るのにどうやっても親指を畳む位置がギリギリで、たまに突き指することもありました。
こんなこともあって、私がmacbookの内蔵キーボードや、いくつかのJISキーボードを試したとき、キー設定によってどちらかの親指を変な形に激しく曲げなければならないのです。現在の設定でmacbook内蔵キーボードを使用する場合は、左手で「T」の位置を打つときなんかが特に。窮屈で仕方がなくて、空手で痛めた親指の関節にも響くことで長時間打つのは辛いため、私にとっては専用キーボードのほうがはるかにいいんです。
それに、みんながみんな同じように文章を打っているわけではありません。私の場合は毎日大量のプログラムを書きますが、英文での「後退」の位置や「tab」の位置の良さにどんなに助けられているか。逆に、自宅と会社での共通性の問題で、これが逆に害悪になるひともいることでしょう。
用途によってキーボードの使い方なんて人それぞれなんですよ。そのへん、理解してもらえないかなあ。
間もなく、専用キーボードの供給が終わるのは間違いのないことです。今、私は自分が使いやすいキーボードの収集に入っていますが、一生のうちにIFが変わったり、私のストックが全部故障してしまえば、次の選択としてはJISキーボードを使うことになるのかもしれません。他に選択肢がなくなるのだから、それは仕方がないことでしょう。
でも、もしかしたらサードパーティという選択肢もないわけではないかも。過去のリュウド社の親指シフトキーボードのように。
https://kaeuchi.jp/blog/new-oyauchi-kun-realforce-mac/
このようなものまであるのです。こういったものも含めて収集してみようかな、と考えています。内蔵キーボードに施したキー変更ツールと同じ設定を使えばおそらく、専用キーボードと同じ使い勝手になるはず。
ね〜。人それぞれでしょう?
コメント
コメント一覧 (4件)
人それぞれ、仰せの通りです。
私もコーディングを含め、キーを打つ量が多いため、US配列キーボードを使用していて、自分にはそれがベストであるものの、周囲は断然JP配列が多いこともあり、JP配列を使っている人にUS配列を勧めることはありません。”@”を多用しない言語で主に仕事をしてきたことも影響しています。客先常駐で持ち込み不可の時は現場に合わせて(JP配列等)で特に支障なく打ちます。
また、一部のマック/アイフォーンをユーザーが、ウィンドウズ/アンドロイドを蔑むのを20年以上前から今も頻繁に遭遇するのですが、そちらはもはや宗教かな、と思っています。人それぞれという観点はないようです。
私はメインPCが ウィンドウズで、電話機がアンドロイド、仕事では Linux 等、 私物の Mac mini と iPad を使っていまして、それぞれに長短あると思っているのですが。
ロングさん。反応していただいてありがとうございます!
いつか専用キーボードについて喜々として書いたとき、ここに書いたような引用をされたり連絡をもらったりして、自分勝手なイメージで評価されてしまったりということがあって。それらに対する回答とかがだんだん面倒くさくなってしまったことがありました。
なので、親指シフト関連商品の停止アナウンスで界隈が騒がしくなっているため、今回予防線を張るための投稿をさせていただきました。
そういえばApple信者の方々には、Windows機を使っていた旧世紀に散々貶められたことはありましたね。当時はWinのタスクバーのほうが、OS 9よりずっと効率がいいと思っていましたし。まあ、それも私にとっての話でしたが、腑に落ちませんでしたよ。
今ではmacやiPhoneのほうが「自分にとっては」使いやすくはありますが、最近お仕事で貸与されたAndroid機を触ってみて画面が驚くほど大きくてきれいだったので、感心した次第です。それに、「使いにくい」なんてことは慣れの範囲を除いてありませんでしたし。
今回の親指シフトも「自分にとっては」使いやすいですが、互換性の問題で現場に行ったとき困ることはありますね。その意味ではローマ時入力やJISかな入力のほうが圧倒的に優れていると思います。
おっしゃる通り、それぞれ長短あると思います。
管理人様、ご返信ありがとうございます。
“「使いにくい」なんてことは慣れの範囲を除いて”ない、この点も心から同意いたします。
ひとそれぞれ、自戒も込みで忘れないようにします。
余談ですが、MacOS の良い点の1つは、Karabiner でキー割り当てを OS レベルで変更できる点かな、と思っています。
ロングさん。こちらこそありがとうございます。
親指シフトコミュニティでは専用キーボードとエミュレータについては盛り上がっているようですけど、私も昔は自分の方法以外については結構偏見があったというか、自分の範囲内でしか理解しようとしませんでした。その後20年、30年と生きてきて何かいろいろと違うことも分かってきて、以前よりは視点が拡がってきていると思います。
Karabiner! これは本当に素晴らしくて、これがなければmacで専用キーボードを使った親指シフト入力や、内蔵キーボードを専用キーボードに近づけるカスタマイズができません。
キーボードごとに設定できて、本当に便利です。感謝しかありません! 一度macOSの仕様変更でKarabiner-Elementsに移行していますが、OSの仕様が大幅に変わらないといいなあ、と思います。