3月から過去最高に長い通勤が決まり、1月に佳代(Focus Cayo)を手放したことを後悔したり、29erの粉太郎(Kona Taro)に手を出したり、結構迷走してました。その後、6月からもそれに次ぐ長距離通勤となり、取り急ぎVery Good Number Polishを入手。しばらくはこのバイクでつなごうと思ったのです。
Very Good Numberは確かに速い。低価格ロードなのに、いままでのロードバイクたちより速いような気さえしますが…。実際にはProphet号で移動するのとほとんど時間差がありません。今回は信号が多いコースなので、結局同じ信号に引っかかることが原因かもしれませんが、もしかしたらこのバイクの「振動」が速さの体感を演出しているだけなのかもしれません。
Very Good Numberは、かなり頑丈なフルアルミフレームです。同じくアルミフレームだったBianchi ML3とは異なり、Very Good Numberはフォークまで固いアルミで作られているため、細かい振動まで拾ってくる感じがします。
「振動」。来年50歳を迎える私には、これがちょっとした、いや、強力な「敵」になってきています。小さな振動は連続した筋肉への衝撃となり、移動したあとの疲労につながるのです。数日続けて走るとダメージが蓄積され、強い疲労を感じてしまうのです。また、結構表面が荒れた舗装路を走ると振動が激しく、長く走ると頭痛がすることも…。
フルサスMTBのCannondale Prophetの場合はこの種のダメージは小さいので、数日交替で使ったりするのですが、MTBだと路面の抵抗が大きいこともあり、17km弱の片道を往復するとかなりの疲労が下半身に残ります。前回の20km弱のコースでは大丈夫だったのに、なぜ今回はこんなに疲れるのか…。より暑い、高低差がある、信号が多い、そして車道が走りにくい。いろいろな理由はあると思いますが、ちょっと対策を取らないと、ジテツウが楽しいものではなくなってくる…。
特に主力にしたかったVery Good Numberは振動が強いだけでなく、重い。11kg程度と思われるProphet号とさほど変わらないので、11kg弱というところでしょうか。それに、シートチューブ、トップチューブともに実測550mmでかなり大きめです。ここのところ少し腰痛が再発気味ですが、振動と合わせてポジションがきついこともその理由になっているかもしれません。
Very Good Numberをパーツ交換するか、Prophetのタイヤをもう少しノブの低い、細いタイプに変えるか、Rizeを復活させるか、あるいはきちんと腰を据えて長距離通勤用のバイクを探すか。
別にバイクを探す、ということでは以前所有していたScott CR1的なバイクが一つの目安になっていました。過去の自分のブログをみても、このバイクの振動吸収性や縦方向に大きな衝撃を吸収する動きは格別で、2008年の長距離通勤では唯一の選択肢になっていました。とにかく楽で速いですから。
ですが、2009年-2010年は在宅でのワークが多く、乗る機会が激減したところに2010年の大不況で、事業資金や私立高校の授業料の足しにするため、ほかのいくつかのバイクたちとともに売却してしまったのでした。
2004年にML3を手に入れてから、何度もバイクを買い換えていますけど、私ってなぜか同じものを入手する習慣があります(苦笑。Scott Ransomは1号機を売却したあと、2号機を入手しましたし、Judgeも同様に今2号機がうちにいます。ほかにProphetもRizeも2号機です。同じ流れで、今回も途中からCR1狙いになっていました。Focus Cayoのときのように格安のバイクがWiggleあたりで出ればいいのですけど、円安の現在ではさすがにそこまで安くはない。それに対して、CR1は今年入門グレードが15万円代で出ていて、これなら海外通販よりこちらを選択したほうがいいわけです。
でも狙うのは、もっと安い中古のCR1です。今年、業績が良くなっているとはいえ、少し前にAbsoluteも入手していますし、Sonyのミラーレス機も再配備していますから。
で、某オクでずっとウォッチしたり、参加したりしていますけど、いや、CR1は人気がありますよ。私が持っていた(↑)と同型も出ていましたが、あっという間に12万円越えです。オクの場合は輸送料も計算しなければいけません。もう少し年式が新しいものだと、もっと上がってしまう。
そんな中、気になるものを見つけてしまいました。2004年に入手し、2008年に盗難に遭ってしまったBianchi ML3 Veloce Mixです。車体がものすごく固くて、それをカーボンホイールに換装して解決したのですけど、このバイクが良かったのはそのパーツアセンブルがCampagnolo Veloceであったこと。Campagnoloとの相性がいいのか、変速操作やブレーキングが非常にやりやすかったのです。
このバイクは専門店で手に入れたので、ベテランのショップスタッフにサイズ合わせ、ポジショニングを行ってもらいました。なので、おそらくはこれが私にとってのスタンダードだったのだと思います。
某オクではこれが60,000円ですが、標準のままであり、これだと「振動」の面では今乗っているVery Good Numberと変わらないでしょう。2kg近く軽くはなるんでしょうけど。消費税、送料を加えると7万円近くになりますね。CR1はどうしても価格が上がってしまうし、懐かしいVeloceに触れるためにML3もアリかなあ…と思ったり。
Focus Cayoのフレーム単体販売もありました。
同じオクで、CR1ではないけれど、SCOTTの別のタイプのロードバイクが即決価格付きで出品されているのを発見。CR1と比べれば現在価格が3万円以上も安かったりします。何だか分かりませんが、インスピレーションのようなものが働いて、ほぼ迷わず落札していましたよ。
ただ、落札したあとにバイクのサイズが500mm〜のカテゴリであり、よくみるとトップチューブの長さが510mm、と書いてあるのに気づきました。急いでネットで調べてみると、トップチューブが510mmなのはXXSサイズではありませんか! 身長でいえば160cmくらいまでの人向けらしいですよ…。しかし、シートチューブは525mmと書いてあるので、改めて写真を観察することに。でも、見れば見るほど小さく見える。
そこで、ネットでいろいろな写真を探して、XSサイズを所有している人の写真を分析しました。なんか、私の落札したバイクのほうが小さく見えますけど、ステッカーやロゴを見る限り、私の選んだバイクのほうが大きいような気がしないでもない…。画面で、定規を当てて調べてみたところ、小さく見えるけどどうやらSサイズ(52)っぽい感じです。
ただ、510mmが正しければXXSなので、正直「早まったかな」という気持ちが強かったのは否めません。
相手はショップさんなので、取り引きはスムースに進み、落札の翌々日には届きましたが、届いた箱がやたらと軽い。これは嬉しいことなのか、本当にXXSサイズなのか…。
で、開梱して、すぐにサイズを測定。大丈夫でした。カラダにぴったり合っていたScott CR1 Team Compact 2008と同じ52サイズでした! インスピレーションを信じて良かった。
そして出来上がったのがこちらです。
Scott Addict R3 2009です。CR1よりあとに販売開始された軽量モデルとなります。
組み立ててみたこのバイクの写真から、これまでのバイクと見比べてみても、Very Good Numberを除いてだいたい同じくらいのサイズであることが見て取れます。
メーカーのサイズ表をみると、S(52)サイズはトップチューブは535mm、BB-トップチューブは460mm(シートチューブトップまで520mm)、ヘッドチューブは120mm。測定値とぴったりあったので、このバイクのサイズはS(52)であることが確定できました。最新のモデルも全く同じジオメトリのようです。ただ、今はケーブルの取り回しが内蔵になり、よりカッコイイ感じはしますけど。
CR1のS(52)はトップが5mm短く、530mm、ヘッドチューブは10mm長く130mmですので、ジオメトリには少し差があります。やはりCR1のほうがちょっとコンフォートを意識した設計なのでしょう。
でも、これらのサイズは最初のML3からだいたい同じで、ML3はトップチューブ530mm、シートチューブは水平換算で530mmでした。FOCUS CayoのS(52)もトップチューブは537mm、シートチューブは520mm、ヘッドチューブは115mmです。Cayoはかなり固かったけど、改めて見てみるとかなりレーシーなジオメトリだったんですかね。
今回のAddictはCR1の1年あとのモデルでパーツアセンブルはほぼ同じです。サドルやシートポストはあとから前オーナーが換装したものなのではないかな? そのシートポストは重かったので、手持ちのお気に入りシートポスト、Easton EC70に変更しました。
前オーナーが取り付けたのか、ショップが取り付けたのかは分かりませんが、チェーン落ちの対策も。
カタログ重量8.4kgのCR1と同じパーツなんですけど、フレームが200g軽いこと、シートポストを軽くして、おそらくサドルも標準のものより軽いことから、最初に持ったときは衝撃的な軽さでした。軽いバイクは人差し指でスッと持ち上げられる、といいますが、このバイクもそうでした。
サドルとハンドルの落差が少し大きくなりましたが、乗った感じとしては逆に楽になりましたね。トップチューブが少し短くなったこともありますが、ステムも20mm程度短いようであり、35mm程度前後が狭くなっているためだと思われます。
さて、土曜日のポタリングは当然、このScott Addict R3 2009で、ということになります。
ちょっとハンドルをしゃくり上げすぎたかな。ポジションは楽なんですけど、見た目がアレなので、明日もう少し下に下げますか。
さて、ネットでのレビューではひとコギ目から軽く、前に進むという評価でしたが、この点では意外にVery Good Numberもひとコギ目が軽いとは言えなくても、すごく進む感じはあるし、その重さからかいったん速度が乗ると進み続けるので、さほどすごいという感覚はなかったです。が、明らかに違うのは振動吸収性です。表面が剥げて荒れかけたアスファルトの上を走るとはっきり分かります。マイルドです。
CR1を手放して数年経つので明確な比較はできませんが、普通に走る分にはペダリングのダイレクト感はより強い感じで、走行感も軽く、剛性感もあります。でもガチガチではありません。縦方向のしなりはCR1のように大きな路面の変化に追従するような感じではない気がしますが、Very Good Numberのような「がい〜ん」とくる感覚はありません。
軽さやリアが跳ねる感じ、不安定になりやすいことなどから、初心者は下りで恐怖を感じるかも、というインプレもありましたが、私はそれは感じませんでした。まだスピードを出していないですから分かりませんけど、確かにCR1ほど地面に吸い付く感じはありませんね。ポジションもよく合っている感じがします。
ロードバイクは何台も乗ってきましたが、今回はちょっと違います。組み立てた瞬間から、このバイクの不思議な魅力にとりつかれました。さらに乗った瞬間、虜になってしまった感じです。目的もないまま、公園や自宅周辺の川辺などをいろいろ走って楽しむ自分がいました。
旧式のシフターは、CR1のときもそうでしたが、でかい頭が親指と人差し指の間を圧迫するので、最近の型に変えてみたいですね。できれば、Campagnoloに…。シマニョーロとかもよく聞きますが、可能なのでしょうか? そうしたら段階的に変えられるのですけど。レバーに関してはやはりML3に付いていたVeloceが一番自分に合っている感じがしたので。
もともと、自分の中では趣味の自転車といえばロードバイクでした。しかし、2004年の秋、Cannondale Jekyll 500 Mサイズ 2003を入手してからその快適さと走破性に驚き、いつしかMTBがメインになりました。それがこの10年続いていますが、今回のAddictは本当にインパクトがあります。
舗装路を走るのがこんなに楽しいとは。
今回、性能や状態より価格を重視して、通勤車両としての獲得をしたつもりだったのですが、このバイクは傷もかなり少なく状態も良い上、これまで乗ったロードバイクの中では最も性能が高いと感じます。私が入手したAddict R3 2009はミドルグレードのフレームですが、ワンサイズ上のこのフレームで6.3kgの車両を作っている人もいます。
CR1のときもちょっと思いましたけど、ホイールをワンランク上に挙げたいなあ。ハンドルとかカーボンに変えたらどうかなあ? ああ、やばいなあ…。
コメント
コメント一覧 (2件)
あちゃ・・・また増えてる(笑)こんにちは。
さすがに距離+期間が長いと、ロードの軽快感は捨てがたいと思います。とは言え、路面の状態にもよりけり…ですが・・。
YouTubeで見たと思いますが)ロード or シクロ車?でMTB並みのアクションをする人が居まして、練習次第では・・あ、ソレは無茶かな?(苦笑。
それにしましても、怒涛の増車ですよねぇ・・ちょっと羨ましい。
KLEINはすっかり朝ポタ用ロードランナーになっていますが、最近舗装路ばかりで飽きてしまったかも。さっさとEpic号を復活させたいこの頃です。
しかし、最近のロード車もフレームが太いですねぇ。コレでシナリが良いみたいですが、設計思想も進んだのか・・。
sadaさん。こんばんは!
ロードは粉太郎に見切りを付けたあたりからずっと探していたのですが、基準となるのが以前持っていたCR1で、そこでオクに参加してもどうしても上がいて落札に至らないのですよ。持っていた2008年のCR1チームの同じサイズが出たときは、「絶対にこれっ」と思ったんですが、無理でした。CR1って本当に人気があるんですね。
でも、今回はその一つ上の価格帯で売られていたAddictのほうが私が入札に失敗したCR1あたりより3万円ほど安い設定で即決価格が出されていたし、私が持っていたCR1より年式はあとだったので、決めました。
今回は、いままでのバイクたちと比べて、その軽快感や操作感が抜群であり、私の中の価値観を変えるくらいのインパクトがありました。
> ロード or シクロ車?でMTB並みのアクション
あれ、びっくりしますよね。シクロではアーロン・チェイスがバックフリップも決めている映像も見たことがありましたが、ロードの方でもいますね! あれ、ホイールとか本当にロード用なんだろうか、と驚いてしまいます。
さすがにあれは…(苦笑。MTBでもろくにできないスキル水準ですから(撃沈。
今回はさすがに増車はできないので、Very Good Numberは近いうちにお別れの予定です。SpicyとJudgeはどっちかにしなきゃいかんでしょうね。ずっと迷っていますけど、Prophetがあまりにいいために、下りのトレイルでも160mmクラスのSpicyとあまり差を感じないのです。
> KLEIN
ロード車的に乗れる貴重な存在になってるんじゃないでしょうか? 今回舗装路の楽しさも知ったんですけど、さすがにそればかりじゃ、飽きるか…。
ロードはフレーム、太いのが標準的ですよね。佳代のダウンチューブなんか、ものすごく太かったです。