Cannondale Prophet号の構成を変えました。さてどこが変わったでしょう?
左サイドを見ると一目瞭然かも。
そうです。これが変わりました。
Lefty Max SPV+は2本所持しているのですが、1本はダンパー機構が壊れ、1本はインナーレースが錆びてしまっていることから、今回新しいLeftyを付けることを決心しました。
初めてアメリカから輸入しましたが、イギリスからの輸入に比べて結構時間がかかりましたね…。
このロックアウトボタンに入ったROCKSHOXのロゴ。Lefty Max XLRはRockShoxのソロエアシステムを採用しているのでしょうか?
一応2012年モデルなのですが、付属してきたマニュアルは2011のものでした。おそらく、クラウンの色を除いては、同じなんじゃないでしょうか?
あと、ロワーレッグが細くなっています。サイコン台座を取り付けるタイラップ、前のものを流用したのですが、ずいぶん余りました。このへんも軽量化に役立っているのでしょう。
Leftyシリーズは下玉押しがないので、交換が非常に楽です。今回の換装もあっという間に終わりました。
ただホイールを装着するときに、ボルトの引っかかりを感じましたね。無理をするとボルトのねじ山を舐めてしまう危険があるのですが、この引っかかりは何をしても解消できませんでした。Lefty Max SPV+には普通に入っていたので、多分XLRのねじ山の精度が少しよくないのでしょう。
XLRのエアは入手時、100psiに設定されていました。厳密に測定したわけではないけど、ほぼ適正なサグが取れているように思われたので、そのままいつもの練習場所へ試走。
舗装路で乗って体重をかけた感じでは明らかに「硬い」感触。よりサグが少なく設定されているリアサスだけが沈んでフォークは遅れて縮む感じ。ものすごくコンプレッション側のダンパーが効いてしまっている感じですね。Lapierre Spicy号に付属してきたRockShox Domainがコンプレッションダンパーが効いた感じでしたが、私は結構好きでした。今回のXLR、ちょっとダンパーが効き過ぎな感じです。
Lefty Max SPV+も、SPVを60psiくらいに設定すると低速側の設定がよく効いて、舗装路などでは動きにくくなりますが、段差とかに乗るときは「スコン」と見事に反応します。さらに高い段差から下りたときの衝撃のスムースな解消は大変素晴らしいものがあります。
ところが、Lefty Max XLRのほうはというと、ペダリングで動きにくいのはいいのですけど、段差に乗り上げたときに明らかに反応が遅れます。実際、バイクに乗ると、スッと沈むのではなく、ズルズルと少しずつ沈むのが確認できるくらい遅い…。
XLRもSPV+同様、トップキャップから露出したノブを回してリバウンドを調整できます。これを回すと、リバウンドというより、コンプレッションダンパーの強さが調節されてしまうのです。全開放からワンクリック締めただけで、突然沈み込みが遅くなります。なのに、リバウンドのほうは1クリックくらいではそんなに変わりません。コンプレッション/リバウンドのバランスが取れてませんよ。これ。
この段差コースの上半分を下りたとき、段差を下りるたびに「がつーん」と衝撃が返ってきます。エア圧100psiはさすがに硬い気がしたので、サスポンプを取りにいったん自宅に戻りました。100psi 〜 75psiを試しましたが、この上半分のパートではかなり怖い思いをしましたね。ダンピング設定も変えましたが、ワンクリックでも締めるととたんに動かなくなるので、結局全開放のほうがいいようです。リバウンド設定の意味がない…。沈み込みは遅いのに、リバウンドは速いんですよね…。
今日はこの下半分まで通しで3回下りました。骨折の恐怖心はだいぶ払拭できたようです。でも、上半分の段差はやはり怖くて、ヒヤッとした瞬間が何回かありました。
往き道にある階段や、帰りの階段でもやたらとバイクが暴れます。階段を一段下りるたびに衝撃が両手に伝わるところをみると、もう少し設定を詰めないときついと思われます。帰り道の設定は90psiでしたが、家に帰って確かめてみると、サグが60mm弱に達しているんですね。95psiまで上げて40mm程度。エアスプリングの強さはおそらく私の乗り方だとこれが適正でしょう。しかし、階段でカッカッカッとなってしまうのはまずいなあ…。
換装前のLefty Max Carbon SPV+が完璧なコンディションでした。同じ階段はスルスルっと抜けますし、とにかく必要なときだけに動くという感じがありました。でも、XLRは必要なときにも動きが遅れる…。動かないわけではなく、かなり遅れる感じですね。正直、「動きが悪い」という感じがします。これでは、日曜日に走ったような激しいガレや滑落しそうなオフキャンバーのシングルトラックを抜けるのは、かなり怖いでしょうね…。乗り続ければあたりが出て、2005年モデルのSPV+のようにスムースに動作するようになるのでしょうか?
性能的には、2005モデルのSPV+のほうが上位にあるような気がします。リバウンドと低速側のコンプレッションを別々に設定でき、1クリックくらいでは大きく変わらないので、細かい設定ができます。面倒ですが、プリロードをしっかり設定すれば、とても快適な環境が作れます。
しかし、XLRはリバウンド設定でコンプレッションが余計にかかってしまうので、適切な設定ができません。実質、リバウンドは全開放にして、エアで調節するしかない感じがします。調整幅を考えれば他社の入門モデル程度のことしかできません。試しに、リバウンドノブを最大限に締めると、「ロックアウトした?」みたいな状態になりますよ。ここまで締めると、リバウンドが遅くなっているのも確認ができました。
このリバウンドノブを回すとき、上のロックアウト機構も一緒に回ってワイヤーの向きが変わるのも、イマイチですね。
その他の性能、剛性感などは変わらず、非常にしっかりした感じがあります。ここは変わっていなくてよかったです。
全体的に見て、コイルスプリングを用いた2005 Lefty Max SPV+はとても素直な動きをしますが、エアスプリングを用いた2012 Lefty Max XLRはかなりクセがある印象を受けます。7年を経た進化ぶりを期待していたのですが、現段階ではちょっと拍子抜けしています。
正直、ダートを高速に走り抜ける性能を考えれば、2005 Lefty Maxのほうが上だと思います。ただ、別の利点がありました。
まずはその軽さです。
100g単位の体重計に乗せてみたところ、
- 2005 Lefty Max … 1.7kg
- 2012 Lefty Max … 1.3kg
という結果に。140mmフォークとしては驚くべき軽さだと思います(ちなみに、Alloyタイプはコラム込みになりますが2.0kgでした。130mm TPCが2.1kgだったかな?)。
同じ体重計で車重を計測してみたところ、前照灯や尾灯、サイコンもすべて含めて11.4kgでした。
以前は、リアサスに指をかけて持ち上げると、フロント下がりとなりましたが、今は前後均等になります。前側が400gも軽くなれば、それも当然かもしれませんね。
併せて、登坂が改善されました。フロントだけロックアウトしてもなあ、と思っていたのですが、それがいいみたいなのです。舗装路の急坂も、ダートの急坂も、あっさり登ってくれました。親指で軽く押すだけでロックアウトされるので、楽なんですね。こんなのいらない、と思っていたのですが、PBRの場合はいったんハンドルから手を離さなければならないので、多少重くなってもXLRのほうがいいと思います。
それにしても、あの、登りが苦手なProphetが…。劇的な変化です。もちろん、コバルトによる軽量化も含めて、ここのところかなり車重が軽くなっていることも大きいと思います。
あと、Prophetはヘッドを立ててXCポジションにしても、ハンドリングがRizeに比べてアンダーな感じがしていたのですが、XLRに換装してからなぜかクイックになったような気がします。いつものようにコーナーに進入したら曲がりすぎて、電柱にぶつかりそうになったので。何か微妙に変わっているんでしょうか?
正直、今日は「満足!」とはいきませんでした。いずれにしても乗り始めたばかりなので、もう少し様子を見てみたいと思います。
コメント
コメント一覧 (6件)
こんばんは・・最近、安くてマズい業務続きで少々参っております・・(苦笑。
まぁ愚痴はさておきまして・・・大体の予想はしておりましたので、
すぐに分かりましたよ。えぇ。(しかし、目の毒ですな〜最近は)
パッと見それほど変化は・・・と思いますが、けっこう変わりましたねぇ。
可動品はやはり最初の馴染みが終わるまでは・・・でしょうか。
セッティングもこれからでしょうし、稼働率の高いProphet号ですから、
すぐに動きが良くなってくれるのでは? と思います。
私に譲って頂いたMAXは十分乗り込まれてましたので、とてもスムーズでイイ感じですよ。
ちょっと比べるのもアレですが)うちのデミオ号なんて、乗り始めの時は
『う、ウソで〜ぃ!』と叫んだくらい足まわりがドタバタしていましたね。
数千キロ乗った今ではやっとイイ感じの乗り味になりましたが、車重が軽いだけに
その辺は(ミニバンと比べて)けっこうシビアでした・・・。
しかし・・コレでProphet号は戦闘力250%アップですな・・・羨ましい限りです。
sadaさん。こんにちは。
> 安くてマズい
いやあ。私も同じですよ…。
自転車に乗っているとき以外は何らかの仕事をしている状況で。単価が落ちてますのでねー(苦笑。
パッと見は確かに変わらないですね。でも、非常に軽くなっています。
XLRは、調整が難しそうです。リバウンド調整で一緒にコンプレッションも、というのがどうも。ここは分けて欲しかったですね。特に、リバウンドより先にコンプレッションに来てしまうので、難しいです。
SPV+は最初から動きが良かったのですが、XLRも少しは良くなってくれるんでしょうか…?
sadaさんのアルミバージョンは最初にダウンヒルコースで試しているんですが、素晴らしかったですよ。
デミオのように、Prophetもスムースになってくれることに期待して…。
戦闘力は今のところ上りで250%アップ、下りで50%ダウン、という感じでしょうかね(苦笑。
新型ですね。良いですね。確かに動きが少々雑に成った気はしました。理由としては、剛性を落として軽量化してると思えるのですよ。
下りでは、少々不安に成るかも。
エアコイルと、金属コイルの差でだけは無くて・・・。当たりが出て来るとウルトラスムースなんですが、初期のオイルが硬いとも言われているので、オイル交換も良いかも!
リモートも街乗りでは非常に、便利で、良いですよ。トレイルの時も指一本でロックアウトは重宝しますね。
弐の槍さん。こんにちは。
> 動きが少々雑に
なるほど。その表現が適切かもしれませんね。
2005 Lefty Maxは富士見でも大丈夫でしたけど、2012 Leftyでは不安を感じるのでしょうか…。確かに、400gも軽くなっていますからね。
> 初期のオイルが硬い
確かにそうかもしれません。ものすごい抵抗を感じます。SPV+を強く効かせたような感じですね。
当たりが出るとウルトラスムース、ということでこれからに期待します。一度下りで使ってみるといいのかもしれませんね。
こんにちは。
古くなりますがこちらの方にコメントさせてもらいます。
いつの間にかトレイルにも復帰されてる!
動画拝見しましたが下り基調で楽しそうですね~。見る限る崖とかないし、安心して走れそうなトレイルでうらやましいです。私がよく行くところは崖ばっかりですから^^;
あれだけのトレイルに乗られたらもう調子も良さそうですね!
そしてLEFTYMAXリニューアルですか~うらやましい~。
私もMAXに替えたいところですがなかなか^^;私も最近ちょっとずつ軽量化・・・・そんないいもんじゃないですかちょっと意識しはじめました。にしてもレフティのサスで400g軽量化は驚きですね~他のパーツで400g軽くしようと思ったらなかなか金額が掛かりそうですしね!
新しいサスとホイルでどっかに行きたくてしょうがない・・・・!という気持ちが見えます!w
しょーさん。こんばんは。トレイル復帰しましたよ。
車で上げて下るスタイルだったので、下りを純粋に楽しめましたよ。
動画ではわかりにくいのですが、滑落の危険がある場所が何カ所かありましたね。
次の二本目の最初のほうは油断すると左に滑落しそうな細いシングルトラックが続き、怖かったです。
ここはレフティじゃなくて良かったかも、と思っていますよ。
こちらも動画にするつもりです。
Rushはもともと着いているLefty Speedがかなり軽くないですか? 奥さんのRushに装着されたLeftyはかなり軽いですよ。
新MAXはちょっと動きが固い感じですよ。旧MAXのようには素直なストローク感ではないですね。でも、軽いです!
今日、早起きしたので自走で丘陵地帯を目指したいところだったのですが、昼過ぎに子供に飯を食わせて送り出さなければならなくて、断念。