昨年まで、Windowsが必要な側面で利用していたFMV-830MG/Sですが、FMV-S8360/Sを購入後使う機会が全くなくなり、ときどきソフトウエアの更新を行うためだけに立ち上げる程度になってしまっていました。
これはちょっともったいない状況です。
しかし、ここにきてどういうわけか、その親指シフトノートがほしい、という人が現れました。ここ数年、公私ともに非常にお世話になっている友人です。
iMacの購入でコンピュータの台数が増え、妻から「そろそろ、使わないPCを整理しなさい」という指示が出ていたし、親指シフトに少しでも興味がある人がいるのなら、使わないFMV-830MG/Sを譲るにはちょうど良いタイミングかもしれません。
そこで、今日会って830MG/Sを渡してきました。リカバリディスクが見つからず、とりあえず私が作った情報やアプリをアンインストールした状態にしてあります。
彼は家に帰って親指シフトキーボードの動きをいろいろ試したようです。そして、その構造がとても新鮮なのだそうです。
そんなことを聞いて、私もちょっと刺激を受けたので、逆に普通のキーボードでローマ字入力をやってみるぞ、なんてことを考えて今MacBook Proのほうからこのブログの入力をしていたりします。実はiMac購入時、親指シフト環境構築前に2日ほどApple標準キーボードでローマ字入力をしていました。
私は親指シフトキーボード使用以前には、ローマ字入力を行っていました。また一時、入力スピードを上げるためにJISかな入力を行っていたこともあります。しかし、ある日大量の原稿を書く機会があり、ワープロ情報誌に掲載されていた富士通のオアシスとこの機種だけがラインナップしている「親指シフトキーボード」に興味を持ちました。
そして中古ワープロの文豪miniから新品のオアシスに切り替えました。その日のうちに親指シフトのタッチタイプが可能になり、2週間でローマ字入力のスピードを超えました。
当時はワープロオペレータのアルバイトなども並行していたのですが、ローマ字入力で、他のかな入力オペレータを上回るスピードを持っていたつもりでした。しかし、私の場合は親指シフト入力がマッチしたのでしょう。タイプのスピード自体はローマ字入力のほうが速いのですが(今でもそうです)、文字の入力スピードは親指シフトのほうが上回ります。タイプ数が少なくなって、ミスタイプが減ったことも大きかったですね。
当時は今より生活が苦しかったので大きな出費でしたが、今になってみればこのときの決断がその後の私に与えた影響は非常に大きかった、と思います。結果として、私の場合はアイデアを思いついたらそのままワープロやパソコンに次々と登録していく癖がついたことで、それがいろいろな企画やイベント、ICOの公開などにスムースにつながりました。
おそらく入力方式を切り替えてなくても、ICOは作っていたと思います。でも、今ほど大量の資料は作ることはできなかったかもしれません。
なんてことを思い出しながら原点に帰ってローマ字入力を行ってみました。実は私は今でもローマ字入力を普通に行うことができます。キーボードが親指シフトタイプでないと、勝手にローマ字に切り替わってしまうんですね。なぜか2番目に覚えたJISかな入力はほとんどできません。やはり最初に覚えた入力方式だからでしょうか。
入力そのものはやはり快適とは言い難いですね。しかし、標準のキーボードを使った、大部分の日本人が採用しているローマ字入力には大きなメリットもあることを実感しました。MacBook Proに外付けのキーボードを取り付けることなく、開いただけでそのまま利用できることです。また、他の人が使おうとしても設定を変えることなくそのまま使うことができます。
キーボードをつなぐのが面倒で、MacBook Proを使うのをためらって、Windowsの動く親指シフトキーボード搭載ノートを使うことも多々ありました。しかし、状況に応じてローマ字入力を使うことで、コンピュータをより便利に使うことができるかもしれません。日本語を大量に入力する必要がない用途では、ローマ字環境での利用も併用しようと思います。
しかし、このブログのように長文を入力するときは…。やはり親指シフトですね。親指シフト入力と比べて極端に時間がかかっているわけではないのですが、私の場合は親指シフト入力のほうが遙かにラクです。
でも、結構新鮮な気持ちになれましたね。ちなみにこの最後の文章のみJISかなで入力してみました。一つ一つキーを思い出しながら指を動かさないと、入力できないですね。