最近、倖田來未さんのベスト盤CDを購入する機会があり、収録されていた「キューティーハニー」を聞きました。
それはなかなか楽しくてかわいい感じなのですが、なぜかひどく物足りなさを感じてしまいます。
すると、無性に1973年のオリジナル版が聞きたくなってしまいました。
当時、私は「キューティーハニー」のアニメ番組が放送されているらしいことは知っていたのですが、このとき私はまだ種子島に住んでおり、私は目にすることができませんでした。しかし、当時人気のアニメ番組を特集したアナログLPレコードは持っており、キューティーハニーの主題歌だけは知っていたのです。
その後、劣化してしまったレコードからなんとかカセットテープに移しはしたのですが、現在カセットテープを手軽に再生できる環境がないため、オリジナルの曲は長く聞いていない気がします。
まずは、オリジナルを歌った前川陽子さんのサイトを探し、iTunes Storeでセルフカバー版のキューティーハニーが販売されていることを知ったので、そちらを購入しました。
早速聞いてみると、さすがはご本人ということで、オリジナル版の面影が非常に強い楽曲でした。尚更オリジナル版が聞きたくなり、Amazonで「前川陽子 スーパー・ベスト~キューティーハニー/ひょっこりひょうたん島」を注文しました。
ありがたいことに1日と間を置かずに到着しました。早速iPodに入れて聞いてみると、もうびっくりです!
それは、懐かしさではありませんでした。前川さんのボーカルのすごさに圧倒されたのです。
CDに収録された最初の曲であるキューティーハニーからは、歌詞に登場する「ハニーちゃん」という少女がどんなに魅力的な女の子なのか、ものすごく伝わってきます。倖田來未さん版の「キューティーハニー」に感じた物足りなさというのは、まさしく主題歌の中に見えてくる主人公の存在感だったのでしょう。セルフカバー盤の「キューティーハニー」も大迫力でしたが、さすがにオリジナルにはかなわない。
そのあとに出てきた「魔女っ子メグちゃん」もそう。歌を聞いただけでメグちゃんのイメージができあがる。これは前川陽子さんだったからこそ、できたことなのかもしれません。
もともと、マジンガーZなどの男の子向けのアニメが大好きだった私ですが、なぜか「キューティーハニー」「魔女っ子メグちゃん」の2つの作品の主題歌だけは大好きでした。しかも、私がカラオケで歌う曲になぜか必ず入っているこの2つ…。
しかし、私の驚きはそこからでした。私が生まれて初めて口ずさんだ? という「ひょっこりひょうたん島」の主題歌も、前川さんがまだ10代のころの作品だと思いますが、すごい歌唱力・表現力・迫力を感じました。その他の1960年代の曲もすばらしかった。改めて、前川さんのすばらしさを認識しました。
基本的に子ども向けの曲ばかりなのですけど、先日入手した久保田早紀さんの紙ジャケット版CDを入手して聞いたときを超える衝撃だったと思います(もちろん、紙ジャケット以前に久保田さんのCDを購入したときはそれは大きな衝撃でしたけど)。
ご本人のサイトでは「2つの前川陽子」という言葉が紹介されていますが、このCDを聞いて、「もう1つ」の前川陽子さんを知りたくなりました。