ブルース・リー 最強格闘技ジークンドー (DVD)

1980年代に、映画雑誌などでブルース・リーの未公開映像を収録したビデオの広告が掲載されていました。そのタイトルは「秘伝 截拳道への道」といい、OHARA PUBLICATIONの”TAO OF JEET KUNE DO”の海賊版日本語訳と言われた書籍と同一のタイトルでした。つまり、同じところから出ている作品だったのです。
そのビデオでブルース・リー自身が映っている部分は非常に短く、画質的にも最低レベルでした。あとからわかった話では、ある人がブルース・リーの弟さんであるロバート・リーさんからビデオを借り受け、それを無断で作品にして(一説では、テレビ画面をビデオカメラに収めたのではないかと言われています)、販売したのだということです。実際の原版となるビデオテープは、もっときれいな画像で収録されているのだそうです。

その、汚い映像でしか見られなかったブルース・リーの未公開の練習風景がついにこの作品に収められました。もちろん、映像はきれいだし、上記の海賊版では見ることができなかった風景も収められています。個人授業をしていたジェームス・コバーン氏との練習で見せるブルース・リーのサイドキックは、ノーモーションで足が飛び出す感じであり、私自身はかなり度肝を抜かれました。コバーン氏の動きの悪さにも同じく度肝を抜かれてしまいましたが…(笑)。ビデオの印象からは、技術を教えるという点ではブルース・リーはあまり上手ではなかったのかな、と感じました。考え方や取り組みの姿勢を教える意味では、いい先生だったのかもしれませんが。
現在、ダン・イノサント氏をはじめ、技が上手なのはもともと彼らが武術的・格闘技的な基礎を持っていたからだと思います。初期の弟子であるターキー木村氏の武術は、ほとんどブルース・リーが教えたことがそのまま吸収されている感じですが、初期のブルース・リーは結構きっちり、基礎を教えていたのかな?

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