「おむすび」ようやく終わってくれました。(以下、ネタバレ含みます)
大枠で予想通りの最終回でしたね。本日で終わり、というところでこのドラマの気持ち悪さについて改めて感じたことを最後に書き殴りたいと思います。
全体的に面白いと思ったことはありませんでしたが、最近まで「ちむどんどん」のように不快、というところまでは私は感じていなかったんですよね。
ところが、少し前に主人公である結の「食べり」にイラッとくる、という話を書いたように、最終週になって無理矢理な感じの「結」アゲが顕著になってしまったことで、このドラマの評価が「面白くはない」から「不快」に変わってしまったようです。
どらまっ子akiちゃんという方の記事一覧。主人公アゲのために標準医療を否定する描写があったことへの大批判があり、これについては私も同じことを考えました。
これは最終回の1日前に放送された、正義の味方である主人公が思い上がった悪の医者を成敗するというストーリーについての話です。私も、いくら何でもあれはない、と思いました。akiちゃんのいうように、若手医師が早期の手術を判断した経緯の十分に描いていなかったこともあり、単に「結の経口栄養補給 vs 医師が処方する高栄養の点滴」と取られても仕方がない表現になってしまっていたと思いますよ。そして、前者が勝つという、そのシーンだけに限ってみたら現実に起こったら非常に怖いと思われる結果が導かれました。
この「事件」を出来事として描きたいなら、点滴処方を間違えた上に手術を強行しようとしている若手医者の医療過誤問題として提起し、それをワケの分からない理由で看過していたバカ外科部長と併せて告発すべきだと思うのです。患者さんの立場になってみぃ。ただでさえ手術に不安を覚えている中で対応をコロコロと変えられる。このトラブルの間の患者さんの気持ちについては一切触れられず、想像を巡らすしかないわけですけれども、もし私がこの患者さんだったら、この病院の医療スタッフたちに対して不信感を持つことになるだろうなあ、と思います。かといって今さら転院出来ませんし、八方塞がりな気分になったでしょうね。
こんな重い内容を、いくらなんでも最終週の短い時間で描こうとするのは無謀だったと思います。ここまでの主人公としての結の印象が薄すぎて、最後にアゲアゲを連発して復権したかったのかな、と思う酷い内容。橋本環奈さんが忙しくて現場を抜けることもある中で制作された作品だったので、脚本家さんや専門家さんらが検証する時間が足りず、状況に合わせてストーリーを調整する必要もあった可能性はあります。これはある意味、出演者にとっても制作側にとっても不幸なことだったのかもしれませんね。あくまで推測ですが。
そして最終回の今日。結が歩を上から目線で説教する姿も鼻につきましたがそこはまだいい。しかし、家族で集まって食事をするシーンにはドン引きでした。
詩ちゃんの未成年後見監督人になるのは、結ではなく、歩ですよね? でも、家族を集めての食事の場で、大上段から演説をしているのは歩ではなく主人公の結。これがギャル魂なのか? でしゃばりめ。一連の流れから私は歩に決意を語って欲しかったし、それを歩のほうから結たち家族へつなぐ形にして欲しかった。それなら、詩ちゃんの「会食恐怖症」克服の第一歩としての描写として評価できた。結と詩ちゃんは病院でも結局信頼関係を築けていなかったし、詩ちゃんが今一番信頼しているのは歩なんですよ。結の上から目線の演説と「食べり」で会食恐怖症克服というのは、さすがに飛躍を感じてしまいました。やっぱり最終週に詰め込みすぎだよ。結に話をまとめさせたいなら、もっと詩ちゃんとの邂逅シーンを少しずつでいいから展開しておくべきだった。
詩ちゃんが米田家に絡むことになるあたりの、詩の心情についてはakiちゃんの下記の記事がかなり近いんじゃないかと思います。実際、映像を見ていてそのように受け取れます。

各出演キャラクターについて、これくらい深掘りした設定を施していたら(…やりすぎ?)ここまで酷いドラマにはならなかったのではないでしょうかね。「おむすび」。
今日の、兵庫県南部地震で冷たい炊き出しの「おむすび」をくれたおばあちゃんとの邂逅シーン。これは絶対にあるとは予測していましたけど、まさかこのイベントが毎年の恒例だったとは。今日の記事の中でakiちゃんもおっしゃっていたとおり、1/17はおばあちゃんにとっても意味のある日のはずなのに、毎年毎年結のためだけに時間を作ってくれるって。結の都合で朝早くから呼び出して、寒い中おむすびを食べさせるって。私が予測していたおばあちゃんへの「食べり」はさすがになかったけど、これをやっていたらTV破壊したかもしれません(^^;)。
ちょっと待って。「おむすび」は最終週のドタバタと乱雑な描写によって、あの名作(?)「ちむどんどん」を超えてしまったのでは…?
書いていて疲れた。が、最後に結へ感じていた不快感の正体を悟り、全部吐き出せたのでスッキリしたかな。こういうことを書いていると「番組制作サイドへのイジメだ」と言い出す人が一定数います。でも、これは「酷評」ではあるかもしれないけど「感想」に過ぎません。個人事業もやっている関係上、このブログや関連サイトにも氏名や連絡先を明かしている立場なので、ネットの陰に隠れて活動しているわけでもないし。
私たちはNHKに強制的に受信料を徴収されている立場で、NHKはその受信料でこのドラマも制作しています。当然見る権利もあるし、評価する権利もある。「視聴料を払わなくて済む」「見ないから加入しない」「PPV」など民放やオンデマンド配信などとは異なるところもある。酷評する免罪符になるとはいわないまでも評価が厳しくなる傾向はあるかもしれませんね。
あとは「あんぱん」を楽しみに待つことにしましょう。
さて。最近自宅のネットワークを10Gにアップグレードしたんですけど…。各種オンデマンド配信サービスには問題ないものの、YouTubeだけ、いきなり低解像度になったり止まったりするようになりました。

なるほど、これが原因だったか。私が顕著に感じるのはFire TV。フルの4Kで見られるのはTVだけなので、困ったな〜と思っていましたが。
解決済みになっています。改めて確認してみるか。
コメント