無限の知性って

スピノザ

ここのところ色々突っ走っていたこともあってか、今日は眠くて眠くてたまらずに食後2-3時間ほど眠ってしまった。ということで、今日のランニング・ポタリングはお休み。

ということで、隙間時間の読書について。

少し前に入手し読んでいるナポレオン・ヒルの著作「新・完訳 成功哲学」はページ数が多いこともあるが、結構読みにくくて時間がかかっている。

今回の新訳を読み進めていく過程で、以前数種類の訳本を読んだときにもすでに感じていた疑問を改めて思い出した。

それは、ナポレオン・ヒルと偉人とのエピソードにリアルさを感じないこと。すべてが都合良くまとまりすぎていて、どうもしっくりこない。特に年を取って疑い深くなっているので(苦笑)なおさらだ。有名人インタビューをまとめた雑誌やムック、書籍は他にもたくさんあるけれども、こういったものはもうちょっとリアルにまとまっているものだ。

例えば、コカコーラ誕生のエピソードなんかでも、https://www.cocacola.co.jp/stories/1886-1892と比べると話を盛ってある、というか、創作の部分が多いんじゃないかと思ってしまう。まあ、それも当時のアメリカ人を熱くさせるテクニックだったのだろうか。

さらに、13章の「無限の知性」という言葉に久々に触れて、「そういえば初めて読んだ頃もうさんくさいと思っていたな」という記憶が甦ってしまったため、先を読むモチベーションが徐々に失われてきた。13章について詳細を忘れていたのは、おそらく当時もあまり興味を持たなかったからだろう。

そういえば「無限の知性」って、どこから来ているんだろう? 少し調べてみると、スピノザの哲学にそのような言葉が出てくる。

そんなわけで自分の蔵書から1冊の本を引っ張り出してみた。

スピノザ

人と思想 58 スピノザ

2015年に表紙が今風になっている。私が所有しているのは1980年に刊行された初版第1刷と思われるもの。ブルース・リーの2000冊を超える蔵書の中にスピノザの本があったと聞き、私も真似して購入したものだ。昭和の本ということで文字が小さく読みにくいこともあって、結局今まで積読のままだった。まだ冒頭しか読んでいないが、無限の知性とは「非人格神」のことを言っているのだろうか?

書籍裏表紙のアブストラクトには

純粋な哲学の立場で理性の批判に耐えうる神の概念を確立すること

人と思想 58 スピノザ

という表現が見られる。哲学ってなんでこんなに表現が難しいのかな。スピノザの主著「エチカ」も含めて、もうちょっとしっかり読み込まないと理解できそうにない。

私がナポレオン・ヒルに興味を持った理由はスピノザと同じだった。特に、ブルース・リーの有名なアファメーション用の紙が、ヒルが紹介しているプログラムに基づいていると思われたことが大きかった。彼はアファメーションに書いてあった目標をずっと短い期間で、何倍もの規模で成功させた。反面、その成功の頂点で命を落とすことになったのだけれども。

そういえば、ナポレオン・ヒルはどの程度リッチになった人なのだろうか? いろいろ調べてみるとご自身が著作に書かれている心がけを守られていないようにも感じられるし、奧さんに著作の印税を取られたとか、結婚離婚を繰り返したとか、晩年はお金に困ったところでW.クレメント・ストーンさんに助けられたとか、結局は彼がインタビューしたという500人以上の著名人の成功には遠く及ばなかったようにみえる。もちろん、成功はお金だけではないのだろうけれども、この書籍がお金を得てリッチになることを指南したものであることを考えれば、説得力に欠けるとも言える。

こんなこともあって、「新・完訳 成功哲学」もせっかく買ったのに、第13章を読み進めるのが辛くなってきた。この本についてもスピノザについても私の中で「今すぐ」の優先度ではない気がする。最近いろいろなことに興味を持ちすぎて発散気味なので、今集中したいことにもう少し行動を寄せていこうと思う。

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