本日は、exfit TVの撮影で第3回全日本琉球古武道選手権大会にお邪魔しました。
exfit TVとしては I くんを通じて何度も取材や撮影をさせていただいているのですが、私が直に拝見するのは実は初めてのこと。私は高校時代に沖縄より伝わった剛柔流空手道を修行していましたし、以前からこの大会に興味を持っていました。
幼い子供から熟年層まで、幅広い参加者を持つこの大会。棒、サイといった武器の演武、棒を使った組手競技を年齢などのカテゴリ別に競います。
私が高校時代に3年間習った剛柔流空手道は、東恩納寛量流祖、宮城長順開祖、比嘉世幸範士の経路で鹿児島に伝わった沖縄の那覇系統の武術でしたが、そういえば武器術を習ったことがなかったなあ、と今さらながら思います。以前、私が「笑っていいとも」でヌンチャクを披露した動画を紹介させていただきましたが、あれは見よう見まねの技だったりするのです。
競技としての棒術、サイ術は大変興味深いものでした。防具組手も、動画以外では初めて目にするもので、武器を持った状態で行う独特なものです。ただ、現在のルールだと大部分がスネへの棒の攻撃で短時間に決まってしまいます。棒を捌いて中に入り、拳や足での攻撃がもっと使われてもいいと思いますが、すねに当たった段階でポイントが取られ、分けられるのでなかなかそうなりにくい現状があるように感じます。
私の経験で恐縮ですが、高校時代に剣道の経験のある同級生に、ほうきの柄の部分だけになった竹で思いきりスネを払われたことがあります。私は膝を上げて竹棒をスネでブロックして中に入り、上から押さえつけて終わったのですが、竹の棒は割れていました。おそらく木の棒であっても、最近の空手選手はスネを高度に鍛えているので、そう簡単には「終わり」にはならないと思われます。こういった部分をルールに反映するのは簡単ではなさそうですが、うまく行けば技は多彩になりそう。
まだ始まったばかりの競技ですから、これからに期待です。
ひと味違ったのが模範演舞です。競技が一つ一つの技を「ピシッ」「ピシッ」と区切ってメリハリを付けているのに対し、師範の模範演武は流れるように進むのです。技が「ピシッ」と決まりそうな瞬間には体幹が次の動作に向かって準備を始めているというようにも見え、これがまた武器の先端を走らせる役割も果たしているのではないかと思いました。居つきのない、武術的な体の使い方ですね。感動を覚えると同時に、武術のすごさを感じた次第でもあります。
長い伝統を持つ、琉球古武道。今後ますますのご発展をお祈りします。exfit TVは今後もこの大会を微力ながら応援させていただきたいと存じます。