ショックとかリスクというネガティブな言葉をくっつけられて紹介されていたあの人がまさかアメリカで一番えらい人(?)になるなんて。
まさかとはいいましたが、朝から嫌な予感はしていました。そしてだんだんその通りになっていったわけですが…。
あのような人物を選ぶほど、アメリカは追い詰められていたのでしょうね。私がアメリカ人だったら、今回の組み合わせでは「しかたなく」初の女性大統領を目指した人を選んだと思います。共和党の候補が普通の人だったら別ですが。
過去に日本も、現状脱却を期待して旧民主党が政権を取ったことがありましたけど、それは大失敗に終わりました。アメリカがそうならないことを祈りたいと思います。いや、唯一の超大国のお話ですから、それはアメリカ一国の失敗では済まされません。
まあ、仕方がないです。
しかし、新大統領の選挙演説を振り返ってみると、日本は今後真の独立を求められることになると思われます。
たとえば、国防について。
在日米軍の撤退が本当に始まれば、米国の庇護を前提にした甘えた考えは通用しなくなります。当たり前のことではあるのですが、自分たちの国は自分たちで守られるようにしなければなりません。
「私は無抵抗主義なので、武器も持たないし抵抗しない」
というのはとても理想的な態度だと思います。でも、そういう高尚でお人好しな態度を理解しない人は多いですから、そういう人間が相手だと無抵抗主義は簡単に蹂躙されてしまいます。
「武力を永遠に放棄する」ことが、より強い武力の配下に置かれることが前提で成立していたとしたら、その「より強い武力」の下に居られなくなったときは丸裸にされてしまうでしょう。
過去に暴力的なトラブルに巻き込まれた経験がある方、そうではなくても理不尽なトラブルに巻き込まれた経験がある方には理解できるでしょう。これは国対国でも同様のことがいえると思います。歴史を振り返れば、我が国もその被害者だけでなく加害者になったことが何度もありました。
私が少年時代から親しんできた武術。始めたころはその意味を頭でしか理解していなかったですけど、「武」の意味は「戈(ほこ)」を「止める」ということ。「戈で攻撃する」ことではないのです。抑止力ともいえます。
相手が攻撃をできないように準備する術が武術であり、私の人生の中でもそれは大いに役立ちました。実際に争えば敗れる局面は多々あったのかもしれませんが、そうならずに済んだのは抑止力(争えない雰囲気?)としての武術のおかげだったと信じます。
わが国についても、私はやはり実効性のある抑止力が必要なんじゃないかと思います。これを適切にコントロールできれば(できない人、できない過去があったから問題になるのでしょうが)、逆に「好戦的な(と私は思う)」国への依存から脱却することが、「強くて優しい国」への成長の契機になることも考えられると思います。
このブログではあまり政治的なことや思想的なことにはあえて触れてこなかったし、今後もあまり触れることはないでしょう。なにより、自分自身の考え方が一定ではないので、毎回微妙に違うことを書いてしまいそうなのです。
でも、今日はアメリカへの過剰依存からの脱却が要求される契機となったような気がして、書かずにはいられませんでした。
さて、私は私で頑張ることにします。