2010年モデルとしてわずか1年間販売された、Cannondale RZ One40 Oneです。
2010年冬、Prophetの後継機種として買おうとお金を貯めていましたが、結局それは会社設立の資金に回してしまい、RZ One 40 Oneを入手することは叶いませんでした。そのまま2010年度は業務がなかなか難航したこともあり、購入を見送って正解だったのかもしれません。
まあ、今でも業績が回復しているわけではないので、こんな大物はまず買おうと思っても無理です。ですが、海外オークションでこのモデルのアルミモデルが出たり、カーボンモデルが出たりすると、よくウォッチリストに入れていたものです。また、フレームについては、価格によっては入札を試みましたが、ここまで一度も落札できていません。結構人気があるフレームなのかもしれません。
今回、即決価格で提示されていたのを見ました。2011年末に失敗したカーボンモデル(RZ One 40 Three M Size)より5,000円ほど高い値だったのですが、今回はトップモデルですし、SサイズでProphetと同じサイズです。
Prophetは2012 Lefty Maxのセッティングには苦戦しているものの、リアサスを換装したばかりで比較的調子が良いので、迷いました。ですが、最近上手な皆さまとトレイルを走るようになって、リモート操作できる可変シートポストの威力を感じていたので、ProphetにRockShoxやCrankbrothersの製品が付かないのを残念に感じていました。それに、2012 Leftyは、ヘッドチューブ68°のRZ用であり、69°&67.5°のProphetだともしかして性能を発揮できないのでは? という気もしています。
そしてなにより、Prophetはボトルマウントが実用的な位置にないことが残念です。一度、ダウンチューブ下にペットボトルを装着したProphetの写真をfacebookのProphetページに投稿したら、「あなたはヨガの達人か?」とからかわれたりしましたよ(笑。
トレイルではもはやボトルケージは必要なくなりました。ハイドレーション・パック以外はもう使う気になれません。以前出たようなエンデューロ・レースならボトルケージのほうがいいかもしれませんが、89kmのロードイベントでも私にはハイドレーション・パックのほうが便利な気がしました。
しかし、このハイドレーション・パックは面倒くさいのです。私は毎週末、公園の練習に出るのですが、毎週ハイドレーション・パックをメンテナンスする気にはなりません。ここでは明らかにボトルのほうが便利だし、赤が好きさんに教えていただいたモジュラーケージEXなどは、行きがけに準備できなくてもペットボトルをぴったり装着可能です。ただ私の場合公園とはいえ結構激しく乗るので、Prophetではボトルがすぐに落ちてしまい、使い物にならないのが事実です。現在の頻度を考えれば、Rize号が残っていたらその稼働率が上がっていたのではないかと思います。
それにRize 130ですが、cannondaleexperts.comを見ると、リンクやシートステーなど、フレームパーツがすべてRZ One 40と一緒ですね。ショップさんに聞いたときは、設計から違うのでパーツは流用できないということだったのですが…。もしかして130と140って、同じものなんじゃない? なんて気がしてきました。で、調べてみると、こんな話が。
http://forums.mtbr.com/cannondale/rize-vs-rz-120-140-a-572215.html#post6319742
うむむ。2009年 Rize 130はアルミモデルで144mm、カーボンモデルでは145mmのストロークがあるという調査結果が…。フロントが130mmだっただけなのか?? とすると、2009 Rize号を残しておけばなんの問題もなかったわけですね…。
まあいいです。今回はもともと欲しかった One グレードでカーボンモデルなのでこれを入手することにしました。
円高で非常に安価なんですけど、セカイモンを経由したので、強制的に「家財宅急便」にされてしまいました。落札後に出品者はワールドワイド発送をしていたことに気づいたので、直接やりとりをすれば良かったとちょっと後悔しましたが、安全に送られてきたこと、関税支払いなどの面倒なことがなかったことをよしとします。
で、届いたRZ One Fortyフレームは…。思ったより傷だらけで、Prophetより汚いかもしれません(笑。
アメリカ人はLefty SpeedやFlashで平気で飛んじゃうと聞いているので、オールマウンテンのRZ One 40はどんな使われ方をしたのか、想像に難くありません。Prophetのフレームを持ち慣れているので、さほど軽いという感じはしませんね。説明文にあった重量はむしろ、Prophetより重いくらいでした。
この機種は確かにRZ One 40なのですが、トップチューブにRizeと書いてあります。
rizeは商標の問題でRZ One Fortyに変わったそうですが、Doug Daltonさんが紹介している動画などではまだRizeと書かれています。
http://reviews.mtbr.com/new-cannondale-rz-120-and-rz-140
この記事、2009年の6月に書かれたものですね。ということは多分、私が入手したフレームはおそらく2009年の早い時期に製作されたものではないかと思います。しかし私の入手したもののシートステーには残念ながら「Handmade in USA」の文字がない…。
今回は2台体制ではなく、Prophet号からパーツを移植します。しばらくの間はProphet号はお休みです。
土曜日、Prophet号を分解する前にはこれまで一緒に過ごして来た年月が本当に走馬燈のように頭の中を流れましたね。組み立てには半日かかりましたが、ちょっと困ったことも何点かありました。
- 9速のフロントディレーラーはほとんど店頭在庫がない
- ヘッドチューブが短いじゃないか!
- BB30クランクには、10mmヘキサゴンレンチが必要!
で、フロントディレーラーは10速のものを選択しました。あるショップの人がフロントメカだけ9速、リアメカを10速で組んで問題なかったとおっしゃっていたからです(S社にも実は確認をとったとか…)。
一番困ったのはこれ。Rize 130の時は、上下ワンを装着したProphetと全くサイズが一緒で(135mm)、問題なく装着できました。しかし、RZ One Fortyはカーボンモデルであるからか、132mmしかなく、3mmの隙間ができるのです。しかたなくアッパーベアリングシールを外し、SIC Stemに付いてきたコラムスペーサーを流用しました。これが幸いぴったり。cannondaleexperts.comを見ると、カーボンチューブ用のでっかいベアリングシール(Large)があるようで、もしかしたらそれでないといけないのかもしれないです。誤算だった。cannondaleexperts.comのラインナップにもSmallとMediumしかないので、これは品番を調べて取り寄せるしかないかもしれません。
BB30の取り付けには、ヘッドパーツ圧入工具を流用しました。その後、クランクの取り付け時には10mmヘキサゴンレンチが必要となり、阿佐ヶ谷のフレンド商会にこの日2回目の買い物に行かねばなりませんでした。ロード系ショップなのに、なぜかLouise 2007のパッドが揃っていたり、他のMTBショップではなかったダウンスイング型のフロントディレーラーが多数揃っていたり、最終的にここで入手できる機会が多いのです。
BB30用のベアリングがセラミックベアリングだったので、回転が軽くなるかと思ったのですが、妻のRushについた安価なクランクより重い感じがします。強く回しても2回転くらいしかしません。まあ、いいけど。
シートポストは、新宿のワイズロードにて半額になっていた型落ちのcrankbrothers joplin 4rです。以前、レバー式がダメだったので、リモートタイプを選択しました。レバー式の30.9mmはまだ半額で残っていましたよ。
で、仕上がったのが冒頭の写真になります。もう22時近くになっていました。すっきりしていたProphetと比べ、ホースやワイヤーがうるさくなってしまいました。でも、ワイヤー本数が増えても、joplin 4rの便利さには勝てない。
…22時を過ぎていたけど、ちょっとだけ近所を走ることにしました。すると…。Prophetそのものです。若干リアサスがシャキシャキになって、さすがFOXという感じですが、目隠しして乗ったら(乗れませんが)、私には判別できなかったかもしれません。多少リアにブレーキの引きずりがあるため、解決すればもっと軽く走れるのではないかと思います。
とあるショップの店員さんに言われたとおり、9速システムに10速のフロント・ディレーラーを入れた訳なので、アウター・ハイなどでのチェーンへの干渉が強くなりました。しかし、変速そのものには問題はありませんでした。
コーナリングの操作感などもProphetと大変似ています。慣れないので若干不安定にはなりましたが、可も無く不可も無くです。
物足りなくなったので、SB山を目指すことにしました。その途中、マンホールが真ん中にある砂利道を越えるのですが、そこを超えたときRZ号は「ぬるり」と抜けたので、「あれっ?」と思いました。Prophetだと若干後輪に引っかかりを感じるので、いつもしっかり抜重するのですが、今日は暗かったのでそれをできなかったのです。
よほどタイミング良く抜けたのだろうと思い、SB山の段差へ。
階段の右側から登ろうとしたのですが、地面が凍ってジャリジャリしていました。登り切れる感じではなかったので、途中で下りて押しました。その後、上でサドル高をリモートで調節してみます。なんて便利なんだ! と思いつつ階段に突入したら…。なめらかすぎますよ。リアが。Prophet号のあの引っかかりがありません。2008年頃、神奈川のトレイルのもっと長い階段でしたが、同じProphetに乗っている方が「後輪に引っかかりを感じる」とおっしゃっていました。当時の私は何を言っているのか意味が分かりませんでしたが(笑、今は分かります。やはり、平らではない路面を走ると明らかな性能差を感じますね。また、Leftyの側もなぜかよく反応しているように感じられ、リバウンドとかも不思議といい感じがします。フロントの性能をリアが補っているせいかもしれませんし、前身のPBRがRZ向けの設計なので(Prophetは適応機種に入っていませんでした…)、適正な機種にインストールされてやっと性能が発揮できるのかもしれません。
まだ微調整は必要かと思いますが、理想のトレイルバイクが出来上がりました。
同時に2005年7月より毎日のように一緒に走っていたProphet号がいったんの休眠に入ります。休眠の間に2005(or 2006) Lefty Maxと同時にオーバーホールを依頼する予定ですが、今日のRZの走りを体験してみると、しばらくはRZの好感触と便利さを楽しむことになるんじゃないかな…。リアサスはMonarch Plusのほうが踏ん張るので、交換を試みるかもしれません。量産されたRZ One FortyがMonarchでしたから。ただ、これをやってしまうとリザーバータンクがボトルに干渉して、今回車体交換した目的の一つがつぶれてしまうんですよね。
とりあえず、Prophet号、お疲れ様でした。また寂しくなったときに復活してもらおうと思います。あるいは…。
Rizeカーボンだと、こんな悲惨なケースもあったようですからね。少なくともこういうことになってしまったら、すぐにProphet号復活です。
コメント
コメント一覧 (2件)
あれ・・・また増えてる(笑) あ、お久しぶりです。
ついにカーボン・Rize号ですか・・・しかし、仕事がお早い!
行き着くところまで逝っちゃったって感じですね〜。いゃ、おめでとうございます。
シルエットが似ているので、どこか親近感が湧きますねぇ。
妙に嬉しかったりしますね。えぇ・・・。
Prophet号はすっかりしゃぶりつくされたと思いますので、
しばし冬眠でも良いのでは・・と。
勝手な想像ですが、仮に復活となれば細いスリックと
短めのストレート・ハンドルでシティ・ランナーとか面白そう・・。
関東方面は降雪や地震でテンヤワンヤみたいですが・・大丈夫そうですね。
こっちはまだ雪も見ていませんよ。寒いことは寒いんですけど・・。
時期的に業務で煮詰まっちゃってますが、もう少し寒さが
抜けたら、河川敷ダートにでも出かけてみますか・・・。
まぁ、あまり無茶なさらぬように。ではでは〜!
sadaさん。こんにちは。
2010年モデルのプロトタイプかもしれませんが、140mmストロークになります。上から強く圧をかけた感触は2009年rize 5号とまったく同じに感じられました。ユニットがFOXということもあるかもしれません。
ただ、参照した記事によると2009年rizeもリア144mm-145mmあるらしく、測定方法も正確なはずだと評価されているので、2009-130mmと2010-140mmの設計は実は同じだったりするんじゃ…なんて思っています。実際、以前持っていたrize号のリアはProphet号と同等以上の余裕が感じられましたので。
今後は改めてrize仲間のsadaさんにアドバイスをいただきたいと思います。
昨日は、試したのが深夜でしたので寒いし、路面もばりばりだったので、このあと出かけて、RZ号の性能を試してみたいと思います。錯覚かもしれませんが、2012 Leftyがいいような感じもするので、それも改めて試してみたいと思います。
Prophetは下りはとてもいいので、ちょっとFRっぽく行こうかなと思っていましたが、確かに通勤用もありかなと思っています。
関東地方はしばらく治まっていた地震がまた最近復活していますね。M7クラスの首都圏自身の発生確率も、4年以内に70%という研究結果も出ていて不安もありますが、自分たちにできる可能な限りの備えをしておきます。
お仕事忙しそうですね。私も1月は深夜、早朝、徹夜の作業が続き、当時のメールに遅ればせながらの返信などをしています。そういう中でも、MTBいじりやMTBライドは、気持ちを癒やしてくれますね。