スポーツの栄養・食事学

 私がフィットネスインストラクターを始めた頃は、運動・栄養・休養のうち、運動に極端に偏った勉強をしていたと思います。当時、「マシンインストラクター」、つまりトレーニングマシンを中心とした筋トレのインストラクターという意識が強かった、というより余裕がなかったのかもしれません。実際、そのスポーツクラブの研修も栄養、休養に関する研修はありませんでした。
 しかし、私が別のスポーツクラブに移ったところ、上記の3つの要素のうち、運動と栄養に関する研修が含まれていました。このため、私は栄養に関するさらなる知識を身につける必要性を感じ、鈴木正成先生のこの著書を友人から借りました。
 当時、一般的な栄養学というと栄養素のバランスや絶対量に終始していた印象がありますが、この書籍では3度の食事における栄養素のバランス・絶対量だけでなく、それをとるタイミングの重要性に関する指摘が見られました。たとえば、1日に同じ栄養素のバランス・絶対量をとる2人の同レベルのアスリートがいたとして、そのうち1人が自分にとって最適なタイミングに、目的に適った食事をとることでパフォーマンスに差をつけることができるという可能性を示唆していたのです。

 スポーツクラブの会員の皆さんのトレーニング目的として、「減量」を求める人は圧倒的に多かったので(これは当時会員の7割が女性、しかも平均年齢が20台前半、ということにも影響されていたかもしれません)、「ウエイトコントロールのための食事学」の項は非常に役立ちました。また、当時線が細かった私にとっては、「からだづくりの食事学」の項が興味深く、自分のための食事法として採り入れていました。

 この本のおもしろさに、私はすぐに自分用の同じ本を購入し、再読しました。さらに、食事・栄養学に興味のあった後輩社員に進呈したので、私の手元にあるのは2冊目です。

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