今月末、友人たちと東京都の里山をMTBで走る予定が入った。
うち一人は、はじめて会う人でMTBをお持ちでない、ということで、私が以前利用していた町乗りMTB、”JEEP2 TOLEDO 2003″をメンテナンスしてお貸しすることにした。このMTB、というかMTBの形をした町乗りバイク(MTBルック車)は「悪路走行禁止」の但し書きがあるが、あまりハードなコースを走るわけではないのでおそらく問題なく使えるのではないかという前提でだ。
まず、タイヤが町乗り対応のスリックタイヤである上に、パターンがすり減ってしまっているので、タイヤを交換しなければならない。
そういえば、チューブも「英式バルブ」というママチャリ系だったので、この機会に「米式バルブ」に変更しよう。
通常スポーツ車としてのMTBはクイックリリースという仕組みで、レバーひとつでホイールを着脱仕組みになっているが、JEEP2 TOLEDOはボルト、ナットで完全に固定されてしまっている。ここをクイックリリースに変更したい。
走行性が購入時と比較して劣化しているような気がするので、普段メンテナンスできない部分の、私ができる範囲でのオーバーホールもやっておこう。もう、4000km近く走っているはずだから。
前後ブレーキの動きも渋い。ワイヤーを交換しよう。
時間があれば、フロントサスペンション、リアサスペンションをオークションで安く手に入れて、交換するとよりよさそうだ。
ということで、早速前後のタイヤ(クロスカントリー用の安価なもの)、米式バルブのチューブ、比較的低グレードのブレーキワイヤーとシフトワイヤー、リムテープ、クイックリリースレバー、そしてショップメンテナンスに出して効かなくなった私のCannondale Jekyllの後部Vブレーキ用パッドを購入した。
自宅に帰り、早速JEEPの前輪の取り外しにかかった。
そこで改めてJEEPの前輪を見て驚いたこと。ハブ(車軸)が非常に細く、ママチャリそのものなのだ。大丈夫かな? これ?
六角のボルト、ナットも私の持っている工具でははずしにくかった。何とか苦労してはずしたあと、車軸部を見てみると、案の定クイックリリースレバーを使えるような構造にはなっていない。ママチャリそのものだ。
クイックリリースはあきらめ、そのハブの部分を観察してみる。中の芯を手で持って回してみると、スムースに回らないではないか。というか、ゴリッ、ゴリッと「強く」引っかかる感触がある。細いのでどんなベアリングか想像がつかないが、完全に痛んでしまっている。これじゃ走行も重いはずだ。私はママチャリのハブに関する知識はないので、分解して何かを行う、というようなことはとてもできない。分解すらできないのではないか。
仮にタイヤ交換して、ワイヤーを交換したとしても、満足な走りができるまでには回復しまい。ハブをクイックリリースに対応した高性能なものに変更することも一つの方法だが、私にはそれを行う技能がない。
それではホイールごと交換しては?オークションに安価なものが出品されているからだ。でも、そんなことをするんだったら、Jekyllのホイールをチューブレスにしたい。そうして JekyllのホイールをJEEPに移す、という方法もあると思うのだが、Jekyllのホイールに付属するフリーは9速スプロケット対応のものだ。 JEEPのものは7速。おそらく、Jeepの変速系はすべて交換しなければならないだろう。
そこまでやって考えた。JEEPのメンテナンスのために、すでに1万円以上出費した。これにホイール、変速系、となると、もう一台JEEPが変えてしまうではないか。悲しすぎる、ホームセンター MTB。使い捨てバイク。このタイプのバイク、私も含め、実に多くの人が乗っているが、それが違法な放置自転車の増加につながらないよう、意識を高く持ちたいものだ。
しかし、JEEPって、ジープロードを走るからJEEPなのでは。部品がママチャリじゃ、JEEPの名が泣くぞ!