2月の初めに、その知らせは突然飛び込んできました。
Yさん。彼は私が1998年まで仕事をしていたフィットネス クラブの初期の会員でした(1991年6月-1992年8月在籍)。そのYさんが、長い闘病生活の末、亡くなられたというのです。ショックでした。
Yさんは、とても個性の強い、目立つ方でした。そのため、一部のスタッフと衝突したりすることがよくありました。しかし、私自身については、最初からいろいろと立てていただいて、大事にしていただいていました。年齢が近かったこともあったかもしれませんが、私の企画したイベントなどにも何度かご協力いただいて、とても思い出があります。
退会時には彼の希望で、他クラブへの紹介状も書かせていただきました。このようなことを依頼されたのは後にも先にもYさん一人で、とても思い出に残っています。今、久しぶりにそのとき作成した紹介状のファイルを開いてみましたが、とても懐かしい…。Yさん、本当に頑張ってトレーニングをされていたのですね。
Yさんが退会された後、お会いする機会はなかったのですが、1年程前に別の会員の方から、「Yさんが難病にかかっている。」というお話をうかがいました。その時のお話では、「世界的にも症例が少なく、治療法が確立していない。しかし、死に至るような病気ではない」と聞かされたので、少し安心もしていました。
その後、私の退職が決まり、生活環境の変化などでお見舞いに行く機会のないまま今年になってしまったのですが、その矢先の訃報でした。もう二度とお会いできません。本当に残念です。
ただ、私に彼の様子を教えてくれた会員さんが、「Yさんはやさしくなったよ。以前のように人と衝突することもなくなり、改めて思いやりのある人だと思ったよ」というお話をされていたことを思い出し、私はとても救われました。もともと筋の通った人でしたが、芯にやさしさを持った人でした。
奥様も最後まで、献身的に看護をされたと聞きました。実は奥様も、私が勤務していたフィットネスクラブで経理を担当されていたことがあり、そのころにYさんのお話もよくうかがっていました。Yさんは奥様と同じ会社でスイミングのインストラクターを行われていた経験があるそうで、当時あまりその気のなかった奥様を、自分のペースに巻き込んで、いつしか結婚ということになったということでした。一本気なYさんらしいエピソードです。
一生懸命、人生を駆け抜けてこられたYさん。本当におつかれさまでした。これからはゆっくりと休んでください。そしてまたいつの日か、お会いすることができると信じています。