動く骨(コツ)—動きが劇的に変わる体幹内操法

最近のスポーツ関連本コーナーを見ると、「身体操作」「動作改善」に関する書籍が山と積まれていますね。
これらについては、私自身は「スポーツ科学の本」ではなく、ブームの渦中で生まれた「読み物」だととらえています。しかし、あまりにもセンセーショナルな扱いをされることで、一般の方々が、それらがあたかも最新のスポーツ科学を示したものであると解釈してしまうのではないかと、ちょっと心配しています。もちろん、これらが示した成果が、最新のスポーツ科学の研究のヒントとなっているケースがあることや、今後のスポーツ科学の発展に役立つ可能性があることは否定しませんが。

閑話休題。

実は、私はまだこの書籍を読了したわけではありません。技術的に細かくて、読み進むのに時間がかかるのです。細かい分、術技の荒さがとれていて、実用のところまで落とし込まれているようにも感じます。
他の書籍では、私たちの顕在意識・潜在意識と姿勢・動作について、あまりにも寓話的であったり、抽象的であったりする場合が多いです。解剖図のようなものがあったとしても、通常の解剖学や身体運動学では出てこないような用語やイメージ図だったりするので、それが単なる想像の産物なのか、いろいろなところで再現性があることが確認されたデータなのかもわからない。普通は、後者であるとは考えにくいですよね?

この書籍が述べている「体幹内操法」は骨格、骨格筋などの物理的な構造と個々の働きをふまえた上で、体の構造意識を結びつけて動作を改善できる、という手法を使っています。その構造モデルも実在する関節と結びついていますので、私のような立場の人間からもかなりイメージしやすい方法だと思います。各関節の動きを示す解剖図も豊富なので、その動きが骨格や骨格筋をどう使うものなのか、ということについては、他の方法の追随を許さないものになっていると考えます。ただし、それが正解かということについては、私にはわかりません。

現状はいろいろな研究者が、あまり横方向にリンクすることもなく自分の方法として発表している段階に過ぎず、どれが「人間」にとって正しい方法なのか、それとも適性があってそれぞれ大きく異なる処方が必要なのか、というようなこともはっきりしていません。ただ、どの方法も「人間」の機能を高めるために研究されているものであることは間違いないと思います。いくつかの「流派」に分かれることは仕方がないとして、横のつながりから芯のようなものが見えてくることを期待してしまいます。