36年

今日は、ブルース・リーさんが亡くなって36回目の命日でした。いまでも普通に映像とかを見られるので、普通に生きている人のように感じて仕方がないのですが、よくよく考えれば36年も前に亡くなっているのですね。

36年前の今頃は私は8歳になる少し前くらいで、8歳になったばかりの私の次男坊と同じくらいの年だったわけです。小学校2年生のときの担任の先生がとても若くて美人な先生で、私を含むクラスメイトがみんなで「結婚したい」とマジにつぶやいていたのを思い出します。それは本当に「昔」の思い出であり、ブルース・リーさんが亡くなったのはその「昔」のはずなのに、なんだか信じられない気持ちですよ。

今日はyoutube.comでブルース・リー先生のデモンストレーション映像や、詠春拳関係者の映像などを片っ端から見ていましたが、彼の速さはやはり別格ともいえるものがあります。今日見た動画においては、彼に近い速さで打つ人もいましたし、連打で言えば彼を上回るスピードでデモンストレーションする人もいました。しかし、正確さと当たったときに効くだろう、という見方をすれば大きな差を感じました。速さだけで言えば、私も6秒間で50発近くのパンチをボクシング用のヘヴィバッグにたたきつけることはできました。なぜ6秒かというと、ブルース・リーが「実戦は6秒以内でカタをつけなければいけない」というようなことを言っていたと何かの本で読んだからですが、私のその50発近いパンチでは格闘になれた人は倒せないと感じました。その速さで打つと、正確さと威力が犠牲になってしまったからです。それにたいして、ブルース・リーが残した武道大会会場でのデモンストレーション映像は、剛も柔も高度にバランスがとれた動きを見せているように感じます。

特に、防具をつけたフルコンタクト・スパーリングにおいては、カウンターの取り方が極端にうまいな、ということを改めて感じました。相手が動き始めたと思ったら、ブルース・リーのパンチが確実に相手のあごをとらえてしまうのです。現在残っているデモンストレーションでは、ほとんど相手の攻撃を待ってのもので自分から仕掛けるような動きをしていません。そう見えても、実際には相手の攻撃の意志をとらえて、相手が攻撃態勢をとる直前に(攻撃の気配を察知して)自分の攻撃を届かせる、というようなものだったりします。日本武道では「後の先」「先の先」という言葉がありますが、そういったものを彷彿させる感じですね。ブルース・リーの弟子の何人かが「彼は相手の攻撃を事前に察知して、9割方は事前に言い当てることができた」と言っていますが、すごく観察力があったのかもしれませんね。ただ映像が悪いので、あまり細かい部分が見えません。思ったよりお弟子さんの攻撃がテレフォンなのかもしれません。この映像はものすごくきれいなプリントが残っているそうですから、いつか正式に公開されてほしいと思う次第ですね。

また、この映像でブルース・リーのカウンターがおもしろいように決まるのは、相手が弟子であり、普段から弱点を観察している上に、実力面で大差があってこのような結果になっている可能性もあります(といっても、そのお弟子さんが有名な流派の高弟だったりするのですけれど)。最近、魔裟斗選手とHIROYA選手のエキシビションマッチを見ましたが、やはり同じような結果になりましたよね。ブルース・リーには当時のカラテチャンピオンクラスの方々とのスパーリングの話やインタビューも残っていますが、1960年代-1970年代初頭当時のアメリカンカラテアスリートのレベルからすると、ブルース・リーはかなりスパ抜けていた可能性が高いです。

映画で無敵のヒーローを演じてしまったこと、そして人気のピークで亡くなってしまったことでその実力が伝説化している部分はあると思いますが、私自身は彼の身体能力と実力にものすごさを感じます。私は彼の影響で武道を始め、未だに影響を受け続けています。永遠の「師匠」なのです。