「奇跡」のトレーニング

 初動負荷理論について、『トレーニング革命』『新トレーニング革命』の著者である小山裕史先生が、一般向けの読み物としてわかりやすく書かれた書籍です。
 ここでは、あえて「身体操作」のコーナーにこの書籍を入れましたが、著者の身体運動に対する分析と洞察は群を抜いています。この本を2003年に入手する前に、何冊も身体操作をテーマに書かれた書籍を読んでいましたが、書籍に記載された内容を真似して「即」パフォーマンスを上げられるという経験をしたのは、今のところこの本だけかもしれません。
 たとえば、私の長男は小学校低学年から短距離走が得意で学年でも1,2位を争う力を持っていました。しかし、上半身に力が入りすぎていて、若干ぎこちなさがありました。それに対して、私は「もっと力を抜いて」とアドバイスするのですが、どのようにすれば子供が走るときに「力を(正しく)抜けるのか」を説明することができません。
 そこで、この書籍に紹介されていた「初動負荷スタート」を試してみることにしました。といっても、イラストを直接見せて、簡単なアドバイスをしただけです。それによって、本人も何らかのコツをつかんだようで、直後に行われた運動会では、2位以下を大きく引き離して学年1位の座を射止めたのです。明らかに上半身の力が抜け、肩胛骨が柔らかく動いてくれるかわりに、腕振りが以前より小さくなっていました。小学校4年生になった今年は自分なりに必要な脱力の方法をおぼえたようで、より安定した走りができるようになっていましたが、これも小山先生の『「奇跡」のトレーニング』がきっかけであったわけです。