スポーツマンのためのサプルメントバイブル

私の妻がボディビルディングの選手だったころの話なので、結構前になりますが、月刊の「ボディビルディング」誌で、吉見正美先生によるサプリメントに関する記事が連載されていました。
現在でこそサプリメントは大ブームですが、当時はそのような固定的な呼び方は一般的に浸透しておらず、ボディビルディングやスポーツなどの一部の間で「サプルメント」と呼ばれていました(実は私や妻は今でも「サプリメント」ではなく「サプルメント」と呼んでいたりします)。また、スポーツに役立つサプリメントについては当時は専門的に解説した書籍などもなく、「ボディビルディング」誌のサプリメント連載は、私たちにとっても貴重な情報源になっていました。
特に、連載の中で「アーゴジェニック・エイド(エルゴジェニック・エイド)」と呼ばれていた、スポーツパフォーマンスの向上に役立つとされるサプリメントは、当時あまり情報もなく、貴重なものでした。
その後、その連載が加筆訂正され、この書籍にまとめられたわけですが、サプリメントをスポーツパフォーマンスに役立てたいと考えている人にとってはとても参考になる書籍だと思います。ただ、最近ブームの健康系サプリメントから興味を持たれた方は、ちょっとマニアックに感じてしまうかも。
また情報的に古い部分もあり、そのまま適用すると問題がある部分もありますから、注意が必要です。この書籍の最新版ではどうなっているかわかりませんが、サイクロフェニールが紹介された部分については、私も踊らされたクチです。サイクロフェニールの問題については、Dr.高橋正人氏の著書やサイトでも紹介されていますので、特にエルゴジェニックなサプリメントを求めている方は注意してください。

たたかわないダイエット—正しく食べて、しっかり痩せよう!

減量というものは、一昼夜でできるものではないことは、減量を体験した人なら誰でもわかっていることだと思います。一定期間以上の時間をかけなければ、目的を達成することはできません。
しかし、実際に取りかかってみると、設定した目標に達しないまま、挫折する人のなんと多いことか。その一つの理由に、減量計画が不適切であることがあげられます。
継続するためには、無理がなくモチベーションを維持できるプログラムでなくてはいけません。
この書籍は、「意志の力で食欲とたたかってはいけない」と説きます。たたかうことがストレスを生じさせ、減量を失敗に導くからでしょう。
内容的にも非常に充実しているのですが、著者であるお父さんと、その娘さんのコミュニケーションの中で減量のTipsを紹介している、というアプローチ法なので、読みやすく、やさしく、そして楽しさを感じます。
この書籍を購入した当初、私はまだスポーツクラブの減量コースを担当していたので、「たたかわない」というコンセプトに非常に感銘を受けた記憶があります。

悲壮な覚悟で減量に取り組もうと考えている方、まずこの書籍をゆっくり読んで、気持ちを落ち着けてからはじめてはどうでしょう?

代謝力を上げる「食」の本

 私も監修として参加させていただいたムックです。
 テーマは題名の通り「代謝力」。アンチエイジングと代謝の関係について、一般の方にもわかりやすく解説されています。
 私が参加させていただいたのは、エクササイズの部分。今回は、筋肉の性質や大きさなどの話はもとより、筋肉の使い方についての話をさせていただき、企画の中に組み込みました。ライターさんご自身がかなり勉強されている方だったので、基本的な構成を出していただいて、それらについて筋肉の使い方などの側面から完成させていくことができました。
 エクササイズや動作の改善などについては、対象となるのが30代以上の主婦の方々と思われたので、男性や若い女性には物足りない部分があるかもしれません。しかし、ほかの先生方が監修された情報部分を含め、代謝に関して幅広い基本的な知識を得る上で大変役に立つ内容に仕上がっていると思います。

スポーツの栄養・食事学

 私がフィットネスインストラクターを始めた頃は、運動・栄養・休養のうち、運動に極端に偏った勉強をしていたと思います。当時、「マシンインストラクター」、つまりトレーニングマシンを中心とした筋トレのインストラクターという意識が強かった、というより余裕がなかったのかもしれません。実際、そのスポーツクラブの研修も栄養、休養に関する研修はありませんでした。
 しかし、私が別のスポーツクラブに移ったところ、上記の3つの要素のうち、運動と栄養に関する研修が含まれていました。このため、私は栄養に関するさらなる知識を身につける必要性を感じ、鈴木正成先生のこの著書を友人から借りました。
 当時、一般的な栄養学というと栄養素のバランスや絶対量に終始していた印象がありますが、この書籍では3度の食事における栄養素のバランス・絶対量だけでなく、それをとるタイミングの重要性に関する指摘が見られました。たとえば、1日に同じ栄養素のバランス・絶対量をとる2人の同レベルのアスリートがいたとして、そのうち1人が自分にとって最適なタイミングに、目的に適った食事をとることでパフォーマンスに差をつけることができるという可能性を示唆していたのです。

 スポーツクラブの会員の皆さんのトレーニング目的として、「減量」を求める人は圧倒的に多かったので(これは当時会員の7割が女性、しかも平均年齢が20台前半、ということにも影響されていたかもしれません)、「ウエイトコントロールのための食事学」の項は非常に役立ちました。また、当時線が細かった私にとっては、「からだづくりの食事学」の項が興味深く、自分のための食事法として採り入れていました。

 この本のおもしろさに、私はすぐに自分用の同じ本を購入し、再読しました。さらに、食事・栄養学に興味のあった後輩社員に進呈したので、私の手元にあるのは2冊目です。